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「安酒を敬いたまえ」シリーズ最終回、今回は総論とアウトロとなります。先ずはレーティングの一覧を。

①Four Roses Yellow Label─83 point
②Jim Bem Rye Pre-prohibition Style─82 point
③Old Taylor(not 6 year)─79.25 point
④Ancient Age─79 point
⑤Benchmark─79 point
⑥Old Virginia 6 year─78.75 point
⑦Old Crow─78.75 point
⑧Early Times Brown Label─78 point
⑨John Hamilton─77 point
⑩Heaven Hill White Label─77 point
⑪Early Times Yellow Label─76.5 point
⑫Jim Beam White Label─76.25 point
⑬Very Old Barton─76.25 point
⑭Kentucky Tavern─76 point
⑮Kentucky Gentleman─76 point

私のレーティングは通常0.5点以下を付けません。しかし今回は狭い枠内での採点ということもあり、似たり寄ったりの点数になってしまうので、今回に限り、敢えて0.25点も採点しました。従って以前投稿したものとはレーティングが少し異なります。また、エンシェントエイジに関しては私が当企画用に開けたものがプチオールドボトルだったため、数年前に飲んだ物の点数を採用し直しました。 おそらく現行製品はこれに準ずる筈です。

さて、当企画のため半年近くかけて現行の最低クラスのバーボン(一部ライも含む)を、時にはサイド・バイ・サイドで飲み比べしてみた訳ですが、やっぱりバーボンは美味しいなあ、という感想です。これらは皆1000円ちょっとで買えてしまうのですから、ありがたい話だと思いませんか? 私は安バーボンを敬わずにはいられません。
ただし、ただでさえバーボン全般味の傾向が似ているのに、現行の安いものは殊更そのような感が強い。個性がなく、AとBまたはCを較べた時に明確な差が感じられないのです。そういう中でも、頭ひとつ抜きん出ていたのがフォアローゼズ・イエローラベルでした。そして2位がジムビーム・ライであるところから、少なくともこのクラスでは私の好みがハイ・ライなのが判ると思います。この①②を別格として、それ以下は大差ないのが実情です。ある意味どれを買っても失敗しない、バーボン好きであれば。

それと、ちょっとした裏話があります。実はこのクラスのバーボンは、大のバーボン好きな私でもテイスティンググラスで飲むとあまり美味しく感じません。もしテイスティンググラスのみで試飲していたら上記の得点は二点ほどマイナスになるところです。どうもテイスティンググラスにはアルコール臭や溶剤系の香りを拾い過ぎる嫌いがあるような気がします。
更に言うと、このクラスはショットグラスで飲んですら少々味が落ちるように感じます。この場合は一点マイナスぐらいでしょうか。もちろん全ての銘柄がそうではないのですが、概ね味が薄く感じるのです。それが「ハイボール専用」などと揶揄される要因のひとつかも知れません。
じゃあどうやって飲んでいるのかというと、それはラッパ飲みです。下品ですって? 確かに品行方正とは言えないかも知れない。人前でするのは避けたほうが自己保身になるでしょう。けれども、この価格帯の酒はバーなどで飲むよりは自宅用が殆どだと思います。ならば人目を気にせずラッパ飲みもしやすい筈。安いバーボンが旨くないと思っているウイスキー飲みの方には是非試して頂きたい飲み方です。

補足として。実はこのクラスに入れてもいいのだけれど、敢えて入れなかった銘柄が4つほどあります。それはエヴァンウィリアムス・ブラックラベル、エズラブルックス・ブラックラベル、エンシェントエイジ10スター(6年熟成)、ヴェリーオールドバートン6年です。前二者は販売店によっては1500円で買えてしまうことがあるのですが、私にとってこの2つはもうひとつ上のクラスに入れたい銘柄なので、敢えて取り上げませんでした。後二者も1500円+アルファ程度で買えていたのですが、これらは現在の日本で急速に入手しにくくなっているため割愛しました。もしこの四者が当企画に参戦していたら、上位を占めていたかも知れません。

安いこと。それは大きな武器です。ここからバーボンに入門するのも良いでしょう。けれど、ここで終わってしまっては勿体ない。もっと芳醇で深みがありパワフルな素晴らしいバリューのバーボンが沢山あります。特にこのもうひとつ上のクラス(1500〜3000円)は激戦区。価格と味のバランスで言ったら一番「買い」なクラスです。そちらは数が多過ぎて今回のような企画で纏めてレビューするには私では力不足ですので、個別にコツコツやっていこうと思ってます。
情報はなるべく正確を期していますが、知らないことも多いので、間違いの指摘はコメントからお気軽にしてください。レーティングなどと言うのは所詮私の好みを数値化したものに過ぎません。他人の点数やテイスティングノートに惑わされず、ガンガンとバーボンを呑みましょう。特にこんなチープなやつは。でもね、だからこそ愛すべき、敬うべき存在なんです。安酒に乾杯。

追記:その後、本文中に述べたエンシェントエイジ10スターエヴァンウィリアムス・ブラックラベルとエズラブルックス・ブラックラベルのレヴューを投稿しました。興味のある方はご参考までに。