バーボン、ストレート、ノーチェイサー

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タグ:ノブクリーク

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ノブクリークは92年の発売以来ジムビームのスモールバッチ・コレクションの中でも人気が高く、クラフト・スピリッツ市場が大きく成長するのに適応して、現在では様々なヴァリエーションを提供しています。オリジナルのストレート・バーボン以外に、近年著しい復活を遂げたカテゴリーのライウィスキーや、フレイヴァーを加えたスモークド・メープル、その他に限定リリース等もあります。そして今回レビューするシングルバレル・リザーヴは2010年から発売されました。

シングルバレルとスタンダードとの違いはいくつかあります。先ず名前の通りシングルバレルであること。おそらくスタンダードのノブクリークはスモールバッチとは言っても、大規模蒸留所のスモールバッチなので、だいたい300バレル程度でのバッチングではないかと予想されます。対してシングルバレルは1つの樽のみですから、そもそもバレルピックの段階で多少なりともクオリティの高い樽を選択している可能性はあるでしょう。また、オリジナルのノブクリークはエイジ・ステイトメントが消えてしまいましたが、シングルバレルは今のところは9年熟成を守っています。そして個人的に一番重要と思うのは、スタンダードより10度もアルコール度数が高いことです。ジムビーム蒸留所のエントリー・プルーフは125プルーフとされていますので、シングルバレルの120プルーフというのは、限りなくバレルプルーフに近い数値です。これはハイアー・プルーフ愛好家には嬉しいスペック。その他のレシピや蒸留プルーフ、樽材やチャーリング・レヴェルなどに特別な違いはない筈です。では飲んでみましょう。

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KNOB CREEK SINGLE BARREL RESERVE 120 Proof
推定2016年ボトリング。香ばしい焦樽、スモーク、カシス、ブラックベリー、シナモンパウダー、煮詰めたリンゴジュース、僅かに焼きトウモロコシ、微かに爪の垢、ココア。思いの外キャラメル系の甘い香りがせず、焦樽フルーツ系のアロマ。オイリーな口当たり。後味にメープルシロップのような甘さが残り、余韻は豊かなナッツと絵の具。
Rating:87/100

Thought:スタンダードなノブクリークよりも度数のせいかシングルバレルだからか、少し複雑さはあります。個人的にはもう少し甘味があって欲しかったのですが、一滴加水すると甘味とフルーティさをより感じ易くなり、樽香が一瞬香水のようにも感じられました。シングルバレルゆえの個体差もあるでしょうが、もしかすると現行の買いやすいジムビーム製品では一番美味しいかも知れない。

Value:日本だと販売店によっては店頭価格にスタンダードなノブクリークとの差があまりないことがあります。その場合にはシングルバレルを選ぶほうが確実にお得でしょう。 アメリカでは40ドル前後、日本では5000円前後が相場で安いと4000円代前半。仮にスタンダードが4000円、シングルバレルが5500円としても、単体で見ると少し高い気もしますが、同じジムビームのスモールバッチの他製品と較べるとお買い得感はあり、差額1500円分の価値はあるような気がします。

とある酒屋で半額に値下がっている古いノブクリークを発見したので即座に購入。ブランド紹介はこちらの過去投稿をご参照ください。

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KNOB CREEK 9 Years 100 Proof
推定2001年ボトリング。如何にも美味しそうな赤みがかったブラウン色。焦げ樽、ややひねた酸っぱい香り、ヴァニラ、ナツメグ、焼き過ぎて焦げたトウモロコシ、ジンジャーエール、赤ワイン、タバコ、新聞紙。甘い香りは控えめの焦樽フルーツ系アロマ。ナッティなテイストはあまり感じられない。開けたての味わいはドライだったし、余韻の苦みが強かったが、残り3分の2ぐらいになってからはチェリー系のフルーティさと甘味が増し、酸っぱい香りも減じて劇的に美味しくなった。最終的にはやや酸味に寄っているもののバランスが整った頗る上等なバーボンという印象。2010年代の物より全然美味しく感じる。「酸化の神様ありがとう」の一本なのか? 90年代やそれに近いノブクリークは質が高かったのか?
Rating:87/100

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KNOB CREEK RYE 100 Proof
ジムビームのスモールバッチコレクションの一つノブクリークのライウィスキーです。2012年から発売されました。熟成年数の表記はなく「patiently aged(辛抱強く熟成された)」と書かれ、ネットで調べてみると、おそらく4~5年ではないかと言ってる人もいれば、5~9年のブレンドと言ってる人もいました。私の飲んでみた感想としては4~5年よりはもう少し熟成感があるようにも感じましたが、こればかりはビームから公表されていないので正確なところは判りません。
マッシュビルに関しても公にはされてないと思うのですが、上の「5~9年」と同じ情報源によるとライ麦55%・トウモロコシ35%・大麦麦芽10%だとビームアンバサダーが語っていたそうです。本当かどうか判りませんが、なんとなくジムビームのライウィスキーは51~59%のライ麦率かなという予測はありますので、現実的な数値ではありますね。皆さんはどう思うでしょうか?   では、テイスティングに行きます。

アロマは土埃っぽいややアーシーな香り。アップルパイのシナモンがけ。カスタードプリン。口当たりは比較的軽やか。ごくりと飲み込むとナツメグとホワイトペッパーが一気に喉から口蓋に広がって、さーっと引き上がった後にはミントの気配が感じられます。余韻はショート~ミディアム。焦げたオーク香がスモーキーさを忍ばせて終了。個人的にはノブクリークバーボンより好きです。
Rating:86/100

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KNOB CREEK Small Batch 9 Years 100 Proof
ジムビームのスモールバッチコレクションの一つノブクリーク(現在では9年表記はなくなりました)。ビーム家6代目ブッカー・ノーが禁酒法以前の力強いバーボンへの回帰を目指して造り上げ、特徴的なボトルデザインと相俟って、92年の発売以来人気があります。その特徴的なデザインは禁酒法時代にルーツがあり、ブーツの中に酒を隠しやすいフラスクを模したレクタンギュラーボトル、またそれを新聞紙で包んで隠していたという故事に倣ったラベルデザイン、どちらも秀逸というしかありません。
あと、ノブクリークという名前の由来について、ケンタッキー州にある小川の名前であり、偉大なる大統領エイブラハム・リンカーンが幼少期を過ごした土地にちなむと説明されることが殆どですが、大昔にナショナル・ディスティラーズのブランドで「ノブクリーク」という名前のバーボンがあったという指摘があります。確かに他のスモールバッチラインナップの名前は、ブッカーズ、ベイカーズ、ベイゼル・ヘイデンズとどれも人名であり、ノブクリークだけ仲間外れな感じはします。まあ、余談ですが…。 
さて、お味の方はというと、アロマはキャラメルとオークが中心で、フレイヴァーにはナッティかつトースティなテイストがあります。個人的にはフルーティーさはブッカーズのほうがあるような気がしました。またジムビームのバーボンの中で最も樽の焦げた味がするように感じます。それをややスモーキーと言うのでしょう。これは好きな味です。ただし、私にはどうしてもジムビームのバーボンには、もう一つ何かが足りなく感じます。それを奥行きとか深みとかコクと言ってもいいですし、濁りと言ってもいい。とは言え、スモールバッチではない通常のジムビームラインと比較すれば遥かに香り高いのは間違いありません。本ボトルは推定2009年ボトリング。
Rating:85/100

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