バーボン、ストレート、ノーチェイサー

◆◆FOR BOURBON LOVERS ONLY◆◆ バーボンの紹介やレビュー、レーティングなど。

タグ:86点

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メーカーズマーク蒸留所の近代史は1953年にテイラー・ウィリアム(ビル)・サミュエルズSr.がバークス・スプリング蒸留所を購入した時に遡りますが、爾来、メーカーズマークは50年以上に渡って、一部地域への限定的なハイアー・プルーフのヴァリエーションを除いて、たった一つの製品しか造って来ませんでした。それが変わったのは2010年です。メーカーズはメーカーズマークのみを提供するという長き伝統を打ち破り、メーカーズ46をリリースしたのです。

メーカーズマークの特徴の最たるものは、苦味の少ないフレイヴァーと独特の滑らかな口当たりでした。ライ麦の代わりに冬小麦を使い、飲みやすいと評判のバーボンです。しかし、メーカーズの最大のファンであり忠実な消費者であるメーカーズマーク・アンバサダーでさえも、デラックス・ヴァージョンや、或いはもっと挑戦的なものを望んでいました。

メーカーズ46は四十年以上ものあいだ会社の顔として活躍したビル・サミュエルズJr.のヴィジョンに基づいています。引退を考えていた彼の最後の大仕事が46の開発にあったと言ってよいでしょう。2008年頃、彼と当時のマスターディスティラー、ケヴィン・スミスは新しいバーボンをどのような味にすべきか考えました。二人は既にメーカーズマークに存在しているキャラメルやヴァニラ、ベーキングスパイスやシナモンの風味を増幅することが目標であると見定めます。そこでこの実現に向けてケンタッキー州レバノンのバレルメーカー、インディペンデント・ステイヴ・カンパニー(ISC)を訪れ、その社長で「ウッドシェフ」を称するブラッド・ボズウェルに協力を仰ぎました。ボズウェルとスミスは、自らが望む結果を求めて木材と炭化プロセスの大規模な調査を始めます。約二年に渡り124回もの実験が繰り返された結果は、殆どの場合イライラするものでしたが、最終的に彼らの注目は「レシピ46」に集中しました。メーカーズ46の名はこの完璧な結果を達成するために行われた多くの異なる実験のプロファイル番号から由来しています。

46と呼ばれるステイヴは、厚さ1インチのフレンチオークを素材とし赤外線熱で板の両面をトーストしたものでした。メーカーズマークでは、通常ISCに依頼しているバレルは、タンニンを分解するために少なくとも1回の夏を含む凡そ9ヶ月間その断片を休ませることをリクエストしますが、このオークは標準的なバレル・ウッドより最長で3ヵ月長くマチュレーションさせているようです。この追加時間は過酷な風味を作り出すタンニンをより柔らかくするためだそうで、おそらく赤外線加熱で焦げすぎないようにトーストするのもタンニンを抑える処理なのでしょう。そしてボズウェルによればフレンチオークは、通常バーボン樽に使用される典型的なアメリカンオークよりもスパイス・プロファイルが強いと言います。これを、もともとメーカーズマークを収容していた樽に10枚セットして、5年半から6年ほど熟成させた通常のメーカーズマークとしては完成された原酒をカスク・ストレングスで再補充し、冬の間の約9週間ほど追加熟成させると46の出来上がり。

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スミスによると、最初、数週間のうちにサンプリングした時は失敗かと思ったそうです。しかし、ウィスキーのフレーバー・プロファイルは更なる数週間で劇的な変化を見せ、6週か7週までにタンニンは減退し、9週まで達する頃には十分に円やかになったとか。また熟成期間だけでなく温度(気温)も重要で、試行錯誤の実験によって寒い冬の数ヶ月間の仕上げが最高の結果を達成していました。暑い月にメーカーズ46のバレルが60ディグリー以上の熱に晒されると、バーボンが圧力によって内側に配置された10枚のフレンチオークのステイヴに深く押し込まれ、あまりにも多くの相互作用を強いられるためメーカーズが望んでいない苦い風味をもたらします。そのため46のバレルは50ディグリー以下の温度の冬場でしか仕上げることが出来ないのだそう。

メーカーズ46は2010年の発売以来人気を博しています。しかし、上に述べたように46のバレルは冬期しか仕上げることができないため、その人気こそが問題になっていました。そう、需要に供給が間に合わないのです。メーカーズはそれを解決する方法として、蒸留所から約100ヤード離れた大きな石灰岩の丘の中腹にダイナマイトで穴をあけ、そこに新たなエイジング施設を造り、2016年12月にオープンさせました。現COO(最高執行責任者)でビルJr.の息子ロブ・サミュエルズの弁によれば、これは世界初のライムストーンのウイスキー・セラーであり、彼のチームはワイン生産地のセラーからインスピレーションを得たと言います。

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メーカーズマーク・ウィスキー・セラーと呼ばれるこの施設は、石灰岩が後壁全体と側面を形成し、屋根は土壌を利用した「生きた屋根」で覆われています。建物の外観はドライス​​タック・ストーンウォールで造られ、美しい木製のドアがあり、世界的に有名なレキシントンのランドスケープ・アーティスト、ジョン・カーロフティスによる造園が施されました。建物の奥の方にあるエイジング・ルームは薄暗くて涼しく、露出した天然の石灰岩が見えており、正に「石灰岩の洞窟」のような雰囲気です。石灰岩と土壌の断熱効果で室温は一年中50ディグリーに自然と維持され、これにより寒い時期しか実行出来なかったウッド・フィニッシュのプロセスが年間を通して可能になりました。これは急増するメーカーズ46とそのプレミアム版であるプライベート・セレクトの需要を満たすために重要なことだったのです。ここにはそれらを最大2,000バレル収容できるとか。
また、この施設にはエイジング・セラーだけでなく、すぐ上に述べたプライベート・バレル・セレクト・プログラム用のテイスティング・ルームもあります。そこの壁には、ルイヴィルのフレイム・ラン・ギャラリーのオーナーであるガラス吹き職人ブルック・フォレスト・ホワイトJr.によるガラスアートが彩られ、試飲者をゴージャスな気分に盛り上げます。施設全体のデザインおよび設計はHubbuch&CompanyとKerr-Greulich Engineers Inc.が共同で担当しました。このウィスキー・セラーは、2017年にはAIA KentuckyからExcellence in Architecture Designを受賞しています。

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Maker's 46 94 Proof 
キャラメル、焦げ樽、ヴァニラ、シガー、焼いたパプリカ、ケチャップ。ややクリーミーな口当たり。香り味わい共にフルーティさはあまりなく、木質ノートが支配的。通常のメーカーズマークより確かに甘味もスパイス感も強くなり、かなりリッチなフレイヴァー。余韻にはスモークも。
Rating:86/100

Value:スタンダードなメーカーズマークと較べて確実に美味しいと思います。しかし、スタンダードの最安値が2000円で、46は店舗によっては5000円になることがあります。倍以上の価格差はちょっとコストパフォーマンスに欠ける気もしますが、カスクストレングスが7000円程度、プライベート・セレクトが7500円程度ですから、46が4000円で買えるのならば、価格も考慮すると四種の中では個人的には46一択です。どうも現行のスタンダードには物足りなさが残るんですよね。

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テンプルトン・ライは日本でも酒販店やバーで取り扱う店が多く、ライウィスキーの中では比較的有名なブランドかと思います。ラベルに使われている写真は禁酒法下のスピークイージーでの一葉でしょうか? とても雰囲気あるラベルでカッコいいですよね。
伝説によればテンプルトン・ライは、元々はアイオワ州キャロル郡の小さな町テンプルトン(人口は2010年の国勢調査で362人だった)の農家の人々が収入を補う方法として禁酒法期間中に造られ、それが高品質であったことから「ザ・グッド・スタッフ」と知られるようになり、シカゴ、オマハ、カンザスシティのスピークイージーで人気があったと伝えられています。しかも、あの伝説的ギャングスター アル・カポーンのお気に入りであったと言われ、晩年アルカトラズ刑務所に投獄されたカポーンは刑務所の中にあの手この手でテンプルトンを持ち込ませ、独房(AZ-85)からはボトルが発見されているのだとか。まあ、この手の話はマーケティング上のバックストーリーなので、正直どこまで本当か判りません。

現代のテンプルトン・ライは、2001年頃(または02年とか05年という説もあった)、アイオワンのスコット・ブッシュがテンプルトンの復活を思い付き、禁酒法時代のレシピを知る人を探して、メリルとキースのカーコフ親子とパートナーシップを組み、テンプルトン・ライ・スピリッツLLCを立ち上げたのが始まりで、2006年に初めての製品が市場にリリースされました。アイオワ州以外での流通は2007年8月に開始され、2013年には全国的に流通するようになったと言います。日本語でテンプルトン・ライを検索すると、古い記事で2008年の日付が見られ、かなり早い時期から日本にも輸入されていたのが伺えます。

さて、トップ画像の物、つまり今回のレビュー対象は、現行製品とは若干異なる旧いラベルの物です。このラベルの変更には、単なるリニューアルではない困った理由があります。テンプルトン・ライは2014年にラベルの虚偽表示に対する集団訴訟の対象としてシカゴの法律事務所から訴えられ、仕方なくラベル表記の変更をすることになったのです。おそらく訴えられていなければラベルはそのままだったのではないでしょうか。2015年には集団訴訟和解案に基づき、2006年以来製品を購入した顧客への払い戻しをするとも発表されました(*)。なぜこんなことになったかと言うと、テンプルトン・ライは発売当初から実際には違うにも拘わらず、禁酒法時代のレシピを再現してアイオワ州で少量生産されているかの如き体裁をとり、消費者のミスリーディングを誘発しかねないマーケティングを行っていたからです。そしてそれはラベルの表記にも端的に現れていました。
実際のテンプルトン・ライは、インディアナ州ローレンスバーグにある元シーグラムの大型蒸留所(現MGP)で蒸留され熟成されたバレル(95%ライ/5%バーリーのライウィスキー)を購入し、それをアイオワ州へと運んだ後、ケンタッキー州ルイヴィルにあるクラレンドン・フレイヴァーズ社のアルコール・フレイヴァリング・フォーミュレーションを添加してからボトリングして販売されています。訴えた人の主張は意訳して言えば「こっちはアイオワ州の手作りのウィスキーと思って買ってんだ、違うなら金返せ!」ということでしょう。そしてその根拠としてラベルの虚偽表示を突いた、と。
ウィスキー業界に精通してる人なら周知のように、創業したてのクラフト蒸留所は熟成されたウィスキーを持たないため、アンエイジドで売れるウォッカやジンやムーンシャインなどを生産し販売する一方で、大手の蒸留所から熟成したウィスキーを仕入れ、それを独自のブランド名のもとに販売したりします。また創業時には蒸留器を所有せず、すなわち自ら蒸留を行わず、お金を稼いでから蒸留所を建設し、自社蒸留を開始するNDP(非蒸留業者)の存在もあります。こうしたNDPの中にはウェブサイト上に蒸留器の写真を掲載し、恰かも現実に蒸留してるかのように見せかけるところもあったりしました。テンプルトン・ライ・スピリッツもご多分に漏れず、こうしたNDPの一つでした。他所から原酒を調達し、オリジナルのラベルを貼りつけてボトリングするウィスキーのことを「ソースド・ウィスキー」とか「ソーシング・ウィスキー」と言いますが、これ自体は悪いことではありません。テンプルトン・ライが問題だったのは、ウィスキーのソースを意図的に難読化し、ラベルの真実性を歪めてしまったことです。アメリカの連邦規則ではラベルには真実を書かねばなりません。ラベルの変更点は主に3つです。
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先ずバックラベルに「インディアナ州で蒸留」という言葉が追加されました。ウィスキーが当該ブランドの場所とは異なる州で蒸留された場合、蒸留された州をラベルに記載しなければならないという規定があるからです。そして「SMALL BATCH」が「THE GOOD STUFF」に。スモールバッチというのは、厳密に言わなければ少量生産のことと思っていい用語です。MGPは大きな蒸留施設ですから、当然少量生産ではないのでこれを変更しました。あと「PROHIBITION ERA RECIPE」が熟成年数表記へ。プロヒビション・エラ・レシピと言うのは「禁酒法時代のレシピ」の意です。これはテンプルトン・ライ・スピリッツの共同設立者メリルの父でありキースの祖父であるアルフォンス・カーコフのレシピを指します。そのレシピは公にはされていませんが、おそらく砂糖黍90%/ライ麦10%のような典型的なムーンシャインのレシピであった可能性が高いとされ(**)、ライウィスキーではありませんでした。つまり禁酒法時代のレシピとは違うのでこれも変更したのです。バックラベルの文言も段階的に変化しており、「produced from~」から「based on~」になり、最終的には「Kerkhoff」の名前も出てきました。
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「~から造ってる」と言い切っていたのが「~に基づいて」とやんわりした表現になっていますが、基づいてすらいないのでは?という疑問もなくはありません。有り体に言えば、MGPの95%ライウィスキーが買い付け易い材料だったからソースとしただけで、禁酒法時代のレシピとは何の関係もないでしょう。テンプルトン・ライには、ライウィスキー人気が爆発的成長を見せる前に先鞭をつけた先見の明はあったにしても、少々誇大宣伝が過ぎてしまった感があります。
とは言え、悪い話ばかりでもありません。2018年夏には、ついに蒸留所が完成し稼働し始めました。アイオワ産のテンプルトン・ライは計算上2022年あたりにリリースされると予想されます。テンプルトン・ライ・スピリッツの会長ヴァーン・アンダーウッド氏によると、従来のMGPウィスキーを出来るだけ複製するつもりだ、とのことです。どのようなものが出来上がるか楽しみですね。

さて、ラベルの件は現在では手直しされていますし、誇張表現はアメリカンウィスキー業界の宿痾とも言え、遠く日本に住む我々にはアメリカの消費者保護問題に深く立ち入る必要性はあまりないでしょう。まあ、そういうこともあったということです。寧ろウィスキー飲みにとって興味をそそられるのは、ラベルよりも中身、先に少し触れたフレイヴァリング製剤の添加の方です。アメリカの有名なウィスキーレビュワーは、フレイヴァーの添加(とキース・カーコフの顧客へのメッセージビデオの釈明)に怒り、彼のウェブサイトのレーティング史上初の00点をテンプルトン・ライに付けています。
もう一度だけ、ラベルをよく見て下さい。どこにも「ストレート」の文字がないでしょう。テンプルトン・ライはストレート・ライウィスキーではありません。TTBの規定では、ストレートを名乗るためにはフレイヴァーを加えてはならないからです。また容積の2.5%を越えるフレイヴァーを加えてしまってはライウィスキーすら名乗れなくなります。そして最も重要なのが、加えられるフレイヴァーはそのクラスまたはタイプの構成必須要素でなければならないという規定なのですが、ここまでくると素人に判断できるレヴェルを越えています。判ることは、もしテンプルトン・ライが規定を遵守しているのならば、必須成分をもつ香料を2.5%以内含んだライウィスキーである、と言うことだけです。
上に挙げたレビュワーは、これではどの香味成分がMGP由来のものかケミカル・フレイヴァー由来のものか分からないという主旨のことを述べていますが、確かにその通りです。そもそもMGPの95%ライウィスキーはそれ自体で豊かなアロマとフレイヴァーを持っています。果たしてフレイヴァリング製剤を添加する必要があったのかどうか? テンプルトン側の公表している理由としては、創業者の先祖によって造られた禁酒法時代のオリジナル・レシピの風味プロファイルに近づけるため、だと言いますが…。とにかく飲んでみましょう。

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TEMPLETON RYE 80 Proof
BATCH:4
BARREL:239
BOTTLE:167
BOTTLED IN 02-11-2011
ライチ、バタースコッチ、ミント、トーストした木、洋梨のシャーベット、香草、ライスパイス、青リンゴ、若草、パセリ、漢方薬。40度にしては物凄く香りが強く、45度以上の物やもう少し熟成を経た物と同等かそれ以上。口の中では仄かな甘味と爽やかさ、苦味とスパイスが同居する。中身が残り三分の一くらいになってから、かなり余韻に苦味が目立つようになったが、ビターチョコ系の苦味ではなく、香草やスパイス系の苦味。飲んでも旨いが、香りがハイライトといった印象。
Rating:86(84.5)/100

Thought:私が初めてテンプルトン・ライを飲んだ時は衝撃を受けました。それまで飲んできたライ麦率51%程度と見られるライウィスキー(ジムビーム・ライやワイルドターキー・ライ等)とはまるで比べ物にならないフルーティさと香草の風味を感じたからです。こんな美味しいウィスキーがあったのか、と感動すら覚えました。以来MGP95ライのファンとなり、同じソースではあっても違うブランドのライウィスキーをいくつか飲みました。しかし、確かに同系統の風味を感じるものの、なぜかそこまでの感動はありませんでした。味であれ何であれ「初体験の衝撃」は脳裏に深く刻まれ、忘れ難く、時に誇大化するものです。また「慣れ」は脳への刺激を緩慢化するものでしょう。それがため、感動がなくなってしまったのかなと思っていたのですが、今回改めてテンプルトン・ライを飲んでみたところ、他のMGP95ライと較べて、やはり圧倒的に強いアロマ(ライチとバタースコッチ)を持っていると感じました。特にそれはテイスティング・グラスではなくボトルの口から直接匂いを嗅いだ時に顕著です(テイスティング・グラスだと他の香味成分を拾い易いようで、トースティなウッドと穀物感の方が前面に出ます)。もしかするとこの強いアロマの要因こそがフレイヴァリング製剤にあるのではないでしょうか? 実を言うと、テンプルトン・ライと並行して同じくMGP95ライであるブレット・ライとジョージディッケル・ライも比較のため開封して試飲していたのですが、テンプルトン・ライは80プルーフというロウワー・プルーフにしては強すぎるアロマが少し奇妙に感じなくもありませんでした。これは思ったより添加フレイヴァーが効いているような気がします。飲んだことのある皆さんのご意見を伺いたいところですね。
なお、上のレーティングで括弧をした点数は、フレイヴァーが入っていない状態を仮定した想像上の得点です。

Value:テンプルトン・ライの日本での販売価格は概ね4000~5000円です。他のMGP95%ライをソースとしたブランドに較べ、80プルーフであることを考慮すると、やや割高感は否めませんが一飲する価値は十二分にあると思います。もし安さを優先事項とするならブレット・ライという選択がベストでしょう。なによりブレットは流通量が多い=入手しやすいというメリットがあります。


*レシートがなくても一瓶につき3ドル、一人6本分まで。レシートがある場合は倍の6ドルが払い戻されたとか。

**2006年にテンプルトン・ライ・スピリッツがTTBに最初のラベル承認証明書を申請した折り、その1つは「Templeton Rye Kerkhoff Recipe」と呼ばれるものだったと言います。それは他の分類の対象とならない製品を包括する「特殊蒸留スピリット」に分類され、ラベルには「ケイン90%ライ10%から蒸留されたスピリッツ」と書かれていたそうな。これはホワイト・ラムのようなニュートラル・スピリッツとフレイヴァーに寄与するライ麦の蒸留物を少し混ぜたものと予想され、その製品がこれまでに製造されたのか判りませんが、唯一記録に残っているカーコフ・レシピがこれだそうです。

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現在バートン蒸留所の主力製品となっているのが「1792(セヴンティーンナインティトゥー)スモールバッチ」。その名前の数字は、ヴァージニア州からケンタッキー地区が独立して合衆国15番目の州となった年を指し、それに敬意を表して名付けられました。ミドルクラスのクラフトバーボンとかプレミアムバーボンと言われる価格帯で、ノブクリークやウッドフォード・リザーヴ、イーグルレア等の競合製品です。日本には一般流通していませんが、上位互換の「Bottled in Bond」や「Full Proof」、「Single Barrel」や「Port Finish」、マッシュ違いの「Sweet Wheat」や「High Rye」等がネックの色違いで販売されています(継続的なリリースか不明、もしかしたら限定版なのかも)。

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1792スモールバッチはそもそも2002年の発売当初「リッジウッド・リザーヴ(Ridgewood Reserve 1792)」という名称でした。ところが「ウッドフォード・リザーヴ(Woodford Reserve)」に名前とボトルの雰囲気が似ていたため、消費者の混乱を招くとの主張から商標権侵害であると2003年10月にブラウン=フォーマン社から訴えられてしまいます。バートン社も負けじとウッドフォード・リザーヴは偽装されたオールドフォレスター(*)であり、それは虚偽表示に当たるのではないかと主張し闘いましたが、米地方裁判所のジェニファー・コフマン判事は2004年に商標権侵害を認める判決を下し、バートンに対してリッジウッド・リザーヴの差止め命令を出しました。これによりバートン社は速やかに裁定に従い製品名を「リッジモント・リザーヴ(1792 Ridgemont Reserve)」に変更します。このリッジウッドとリッジモントには、ラベルに「Small Batch Aged 8 years」と記載されていましたが、2013年12月にエイジ・ステイトメントは削除されました。そして2015年に「1792 Small Batch」へのブランド更新に伴い再パッケージ化され、ボトルのネックに巻かれていた布切れがワインレッドの紙になり、コルクキャップが金ぴかになり、ロゴデザインのマイナーチェンジが施されます。
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もともとは、バートン蒸留所の誇る29の熟成庫のうち、崖の上に建ち空気循環が良好で陽当たりの良い伝説的な「Warehouse Z(ウェアハウス・ズィー)」で熟成された樽からのみ造られ、ラベルにもそう記載されていたのですが、NASとなった時なのか「1792スモールバッチ」となった時なのか判りませんが、とにかく現在では「Warehouse Z」の文字はありません。おそらく、需要の高まりで一つの倉庫だけでは賄えなくなり、他の倉庫からも出来の良い原酒を選んで造るようになったのだと思います。8年熟成でなくなったのも多分同じ理由で、例えば6年熟成原酒も混ぜるようになったとかそういうことではないでしょうか。いずれにせよレシピは同じで、コーン75%/ライ15%/モルテッドバーリー10%のハイ・ライ・バーボン(**)です。

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さて、そこで今回は発売時期の異なる二つの1792を飲み較べしてみようという訳でして。目視での色の違いは殆どないように感じますが、強いて言うと微妙にリッジモントの方が濃いかな。

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年式不明、推定2010年前後。リムーバー、カラメライズドシュガー、チャードオーク、オレンジピール、焼きトウモロコシ、濃く淹れた紅茶、ビスケット、ビターチョコ。口当たりは滑らか。こちらのほうが甘い。余韻は香ばしい焦樽と豊かな穀物。ハイライマッシュの割にはフルーツ感があまりなく、取り立ててスパイシーとも思えない。と言うより、あまりにリムーバー様の香りが濃密過ぎて他の香りが取りづらいように感じるし、余韻にもリムーバーが出るのだが、焦がしたオークの香り高さと相俟って悪くない、いや、むしろそれが旨い。
Rating:86.5/100

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年式不明、推定2017年? 焦げ樽、ヴァニラアイスのシナモンパウダーがけ、焼きトウモロコシ、ホワイトペッパー、シンナー、メロン味のラムネ菓子→チョコバナナ、ココアウエハース。こちらも溶剤臭はあるが、リッジモントに較べると薄く、ヴァニラとスパイス中心のアロマ。口当たりは中庸、とろりともせず、ゆる過ぎず、スムーズ。飲み口は仄かな甘みがありつつスパイシー。余韻はスパイスと豊かな穀物。こちらのほうがアルコール刺激が強め。フルーツ感はあまり感じない。
Rating:86/100

Verdict:続けて飲むとかなりの違いを感じます。それでいて両者に共通する穀物のアンダートーンもあり、口当たりもほぼ同じですが、リッジモントのほうがよりディープかつリッチな味わいをもち、甘く香り付けしたリムーバーそっくりの風味が個人的にはツボだったので、勝ちと判定しました。けれど、1792スモールバッチがだいぶ劣るかと言うとそうでもなく、モロな溶剤系の臭いが苦手で、スパイシーヴァニラ系が好きな方はこちらを選ぶかも知れません。現に海外の有名なレビュワーでリッジモントを随分と低く採点している方もいました。どちらにしても、同蒸留所のエントリークラスバーボンであるケンタッキージェントルマンやケンタッキータヴァーンとは、余韻の穀物感が似ている程度で、もはや別物と言っていいほど旨いです。


*ウッドフォード・リザーブとオールド・フォレスターはマッシュビル(コーン72%/ライ18%/モルテッドバーリー10%)とイーストを共有するとされます。初期のウッドフォード・リザーヴは、ラブロー&グラハム蒸留所(現ウッドフォード・リザーヴ蒸留所)が稼働したばかりで、原酒の熟成には6年ほど熟成期間が必要なため、2003年5月まではルイヴィル(DSP-KY-354)で蒸留して熟成した選び抜かれた原酒をヴァーセイルス(DSP-KY-52)まで運び、更にエイジングさせたものをボトリングして販売していました。後には両方の原酒をブレンドしたものに変更されています。

**同シリーズの「High Rye」はもっとライ麦率が高いレシピです。ハイ・ライは法的定義のない用語なので、スタンダードな1792でもハイ・ライと言っても問題ありません。当時のマスターディスティラー ケン・ピアースも自らハイ・ライだと語っていました。

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Maker's Mark Gold Wax Limited Edition 101 Proof
日本では通称ゴールドトップと呼ばれるこの限定版メーカーズマークは、元々はケンタッキー州のみで販売されていたものの、バーボンの販売において当時の日本市場がアメリカ本国よりも高い利益率を示したため、1996年頃にアメリカでの販売を停止され(83〜93年まで販売という説もある)、輸出専用となった製品と言われます。1999年頃には日本でも終売となりました。中身はスタンダードなレッドと同じジュースで、101プルーフでのボトリング。つまり単純にレッドのハイアープルーフ版と言うことです。当時のマスターディスティラー、デイヴ・ピッカレルがそう語っているらしいので間違いないでしょう。本ボトルはおそらく80年代後半から90年代初頭の物かと思われます。よく見かけるゴールドトップ101と違い、「Maker's Mark」の文字が金ではなく黒で、ラベルの質感自体も少し違うようです。ラベルに多少の違いがあっても中身はレッドのハイアープルーフ版に変わりはないとされています。
ゴールドトップはマスターのお気に入りでイチオシの銘柄だそう。そこで本品と下記のVIPを注文したところ、現行のスタンダード・レッドを味比べ用にサービスして頂きました(写真は撮ってません)。さて、飲んだ感想なのですが…、そこまでして貰いながらごめんなさい、個人的にはそれほど特別なフィーリングを感じませんでした。確かに現行レッドより柔らかいアルコール感や強めの焦樽感は感じられますし、プリンやココアぽさがこちらの方が断然あります。ただ、物凄く美味しいかと言うとそうでもなく、これなら現行のカスク・ストレングスの方がバタリーかつフルーティーで美味しく思いました。
Rating:86/100

さて、いよいよ私にとってメーカーズマーク最大の謎がやってきました。それがVIPです。以前レッドトップVIPのレビュー(こちら)を投稿した時に述べた事と被るのですが、その後得た情報もあるので、ここで再度整理してみようと思います。

ゴールドトップやブラックトップに関してはある程度信じてよさそうな情報が見つかります。ゴールドトップは上記の通り。ブラックトップはスタンダードよりも2年から2年半ほど熟成期間が長いとされ、デイヴ・ピッカレルによればウッドノートの多いものを幅広いシーズンからピックしたものだとか。それをスタンダードより5プルーフ高い95プルーフにてボトリングした日本限定の製品で、94年から発売されました。それらに対して、VIPの製品情報をネットで探ってみると、何となくあやふやな情報が蔓延してる印象を受けます。
例えば日本の或るお店のレッドトップVIPの商品紹介欄には、VIP独特のボトル形状に対する言及に際し「デキャンターは1980年代に使われていたボトルを復刻したもので、オリジナルはケンタッキー・バーボン博物館に収蔵されているそうです」と書かれています。これを初めて読んだ時、へえそうなんだ、と思うと同時に、ちょっと待て、80年代と言ったらそう遠くない昔だよ? その割りにそんなボトルの写真を見たことないよ?と思いました。おそらくなのですが、この一文の元ネタは次のビル・サミュエルズJr.の言葉にあるのではないかと勘繰っています。

「This special gift bottle was styled after an original circa 1870's bottle discovered in the Kentucky Bourbon Museum.(この特別なギフトボトルは、ケンタッキー・バーボン・ミュージアムで発見された1870年頃がオリジナルのボトルを模倣しています。)」

もし私の勘繰りが正しいのなら、年代を百年以上も間違えていることになります。1870年頃の物ならば、確かに博物館にありそうではないですか。それに、容易にその画像がネットに転がっていないのも頷けます。多分なにかの勘違いで「1980年代」としてしまったのではないでしょうか。
そしてまず何よりも、マイナーなブランドならいざ知らず、メーカーズマークというトップブランドの製品なのに、VIPが初めて発売された時期が特定出来ないのです。よく見かける説明によると、ビル・サミュエルズJr.が親しい友人や来客のために用意していた物を贈答用の製品として商品化したと言われ、また当初はメーカーズのクラブ会員のみが購入できた限定ボトルだったとも言われます。ネットで調べられる限りでは、60年代後期や70年代とされるクォート表記やタックス・ストリップの付いたVIPが僅かながら見つかります。ここら辺の物がクラブ会員限定なのでしょうか。それらの裏ラベルのサインは「Bill Samuels」となっており、「Jr.(ジュニア)」の表記がありません。と言うことは「Sr.(シニア)」の方、つまりお父さんが社長の時代に既にVIPは存在していたことになります。ジュニアが会社を手伝い始めたのが67年、社長に就任したのが75年とされますので、どちらの発案でVIPが造られたかは微妙なところですが、何となくJr.のような気はしますね。

で、問題はここからです。日本でもアメリカでも、VIPの中身はスタンダードなレッドと同じである、とされています。しかもその情報源は大概蒸留所で働いている人達からなのです。どうやらメーカーズが開催するセミナーで担当者の方が、メーカーズマークでは造っているバーボンは一種類であり、品質にバラつきはなく、レッドもゴールドもブラックも中身は一緒、と言って回っているようなのです。日本人の情報源の殆どはこのセミナーにあると思われます。ただし、私が参考にしたセミナー参加者のブログ記事には「VIPもスタンダードなレッドと同じ」だとは一言も書いてありません。アメリカ人の場合は有名なバーボン掲示板において、或る方が蒸留所で直に聴いたと言っていましたし、高名なライターの方もそう断言していました。それらが回り回っているのかも知れません。もしかすると日本人でもセミナーに関係なく、自分の飲んだ感想からか、またはアメリカから情報を仕入れているのかも知れません。
ともかくも、スタンダードとVIPの違いについては、いくつかの説が散見されます。整理すると、

①VIPとスタンダードの中身は全く同じであり、違いはボトルと化粧箱とオリジナルラベルが貰える仕組みだけで、価格の違いはそれらに由来する。
②スタンダードとゴールドトップVIPは違ったが、スタンダードとレッドトップVIPは同じである。
③スタンダードとVIPは確かに殆ど一緒だが、VIPには専用の樽が使われているから少し違う。
④VIPとスタンダードの中身は同じとされているが、飲んでみれば全く違うことが分かる。

以上の四つがネットで得れる主だった意見になります。私の意見は④です。だからこそVIPとは何なのかに拘っているのです。私がレッドトップVIPを飲んだ時は、スタンダードなレッドトップを飲み終えた直後にVIPを飲みました。そして断然美味しく感じたのです。勿論、私のバカ舌や腐れ鼻、また金額が高いことに因るただの思い込みの可能性は否定しません。ですが、それにしては旨すぎるように感じました。なのでVIPについて想像を交えながら少々私見を述べたいと思います(あくまで「想像」なのに注意して下さい)。

まず上の①〜④に触れる前にセミナーに関して一言。このセミナーというのは謂わばメーカーズマークの企業姿勢と製品の良さを広めるための宣伝活動であり、であればこそ伝統や歴史を語ったとしても、それはあくまで「今」を伝えるのが主目的だと思います。穿った見方をすれば、そのために過去のゴールドやブラックを良い物と思っている日本人に対して真っ向から否定をしたのではないか。スタンダードなレッドと同じですよ、と言うことによって。これは別にセミナーへの非難ではありません。マーケティングの一環としてそれは正しいでしょう。けれど、熟成年数の違うブラックまで同じだと言っている点で、その発言には信憑性がない気がします。
では①についてですが、実はこれは案外信憑性があるような気がしています。と言うのもアメリカのバーボン掲示板の2006年の投稿で、VIPは通常のレッドトップより$7ほど高い、と言っている方がいました。この程度の差額ならボトルと化粧箱しか違いはなくてもおかしくはないからです。ここで一つの可能性として、アメリカ流通品と輸出品で中身に違いがある疑いが出てきます。私には当時のゴールドトップVIPの日本での販売価格が判らないので憶測でしかありませんが、もし当時の輸入代理店が阿漕な商売をしてるのではなく、正当な価格付けをしていながらスタンダードとの差が3〜4倍もあったのなら、中身が違う可能性は十分あると思うのです。日本はブラックが限定販売されていた国であり、ゴールドトップ101のメイン購買国なのですから、特別な待遇を受けていたとしても不思議ではないでしょう。
次に②。これは私にはどうも信じがたい説です。ですが、バーボンを愛しバーボンを飲み、メーカーズを愛しメーカーズを飲む人がそう言っているのでしょうから、何か根拠があるものと思われますし、その意見は尊重すべきだと思います。
続いて③。これは正直判りません。その可能性はなくはないようにも思えますが、どちらかと言えば樽の違いよりは熟成場所の違いの方が可能性は高いような気がします。
最後に④。これが私の意見なのは前述の通りです。根拠は自分が飲んだ印象でしかないのですが、思うところもあります。
先に挙げた初期VIPと思われる60年代末と70年代とされるボトルは、実は86プルーフでボトリングされています。また、おそらくアメリカで最も有名なゴールドワックスVIPは下の画像の物と思われます。
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こちらはブラックと同じ95プルーフでのボトリングです。両者ともよくあるVIPとは度数が異なっていますね。思うにVIPとは、本来はこういった特別に造られるべきもの、或いはクラブ会員の「私」の楽しみのために個人的に選択されたもの、そういう特別性/唯一性こそが原義にあった筈です。しかし、何時しかVIPが準レギュラーのように製品ラインナップに組み込まれると、全てをそうはやっていられない。そこで出てきた代替案がスモールバッチなのではないか、というのが私の予想です。
上のVIPの裏ラベルには概ね以下のようなことが書かれています。

「メーカーズマークでは、それぞれ19バレルのロットでウイスキーを造ります。1983年と1984年に、我々は16ロットを残りのウイスキーとは別にして熟成するようにしました。私たちは定期的にそれを試飲し、味が独特でフルボディであると感じた時にのみボトリングしました。だから、各ロットは熟成年数とプルーフが異なります。それぞれの味は確かに微妙な違いがありますが、それらは明らかにメーカーズマークなのです。」

ここで言うロットは、より一般的にはバッチのことだと思われます(バッチとロットという言葉はメーカーによって差異があります)。そして件のセミナーに参加された方のブログ記事によると、メーカーズマークでは1バッチ最大で150樽をボトリングする、との情報が書かれています。いくらメーカーズマークでは熟成中に樽のローテーションを行うから品質にバラつきがないと言っても、1バッチ最小19樽と1バッチ最大150樽ではクオリティの差は歴然とあるのではないでしょうか? 150樽というのはどう考えてもスタンダードなレッドトップのことでしょう。そしてメーカーズのカスク・ストレングスは19樽のスモールバッチと言われています。だったらVIPもスモールバッチだった可能性が高いのではないか、もし味が断然違うと感じるのならば…。
私の持っている2000年発行のバーボン本に拠ると、スタンダード3900円、ブラック5400円、ゴールドトップ10000円とあります(VIPは載ってません)。97年発行の本には、スタンダード5000円、ブラック7000円、ゴールドトップ12000円とあります(こちらにもVIPは載ってません)。いささかゴールドトップが高すぎませんか、単なるハイアープルーフ版の割には。いくらゴールドで豪華さを演出したからといって。熟成期間が長いブラックが随分お買い得に思えるではないですか。勿論お酒の値段などあってないようなものかも知れません。ですが、仮にメーカーと輸入代理店の良心を信じるのならば、ゴールドトップが高い理由はハイアープルーフなだけでなく、スモールバッチだからなのではないでしょうか? リミテッド・エディションと謳っているところからしても、上記の本に「生産量が極めて少ない」と書かれているところからしても。そしてVIPの正体は、そのゴールドトップの低プルーフ版(加水、希釈版)なのではないか、というのが私の想像からの大胆な仮説です(笑)。では、長い前置きを終えて、そろそろゴールドトップVIPを飲んだ感想へ。

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Maker's Mark VIP Gold Wax 90 Proof
まず一目で判るのは、よく見かける角張ったボトルのVIPと違い、通常品に近い丸みのあるボトル形状。おそらくこれは角張った物よりも古いVIPだと思います。裏ラベルのデザインも古いVIPに見られるものです。画像で判ると思いますが、ラベルの著名に「Jr.」がありません。しかし、いくらなんでもシニアが社長時代の物とも思えないので、90年代初頭ぐらいの物ではないかと推測します。インポーターラベルに「特級」の文字もありませんし。
さて、飲んだ感想なのですが…、え〜、よく判りません(汗)。いや、現行とはアルコールのムードが違いますし、酸味が少ないようにも感じ、何と言うかまったりしているのは判ります。ですが、これと同じ時期のスタンダードなレッドトップの味を覚えていないので、VIPがスタンダードと同じなのかそうではないのかが分からないのです。正直言って特別なフィーリングも感じませんでした。101と比べると、私的には101の方が好みでしたが、これは単に私がハイプルーフ志向だからかも知れません。ここまで読んで、私の断定を期待していた方がいましたら申し訳なく思います…。
Rating:85.5/100

追記:少しだけ情報を追記しておきます。記事を書き上げたあと、再度ネットで調べていたらVIPの値段に関して気になる記事を発見しました。或る方は自身のブログの2004年の投稿でゴールドトップVIPについて、「一応メーカーズ・マークの最上級品。と言っても5000円しない。ふつうのレッドトップの倍の値段だが、にしても+2000円そこそこで最上級品が買えるのなら選ばない手はない」と語っています。また他の方も2005年の記事に価格は5000円程度としていました。洋酒の値段は変動しやすいですから、一概には言えないかも知れませんが、この程度の差額ならスタンダードとVIPの中身が一緒でもおかしくないように思えます。ここで、本文に挙げておいた①〜④の意見に、もう一つ第五の仮説を加えてみたいと思います。

⑤スタンダードとゴールドトップVIPは同じだったが、スタンダードとレッドトップVIPは違う。

つまり②の逆バージョンです。こんなどうでもいいことを言い出すのも、バーボンラヴァーの皆様が、宅飲みにしろバー飲みにしろ、なんやかんや言いながら味比べしたら面白いかなと思うからで、他意はありません。ご参考までに。

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KNOB CREEK RYE 100 Proof
ジムビームのスモールバッチコレクションの一つノブクリークのライウィスキーです。2012年から発売されました。熟成年数の表記はなく「patiently aged(辛抱強く熟成された)」と書かれ、ネットで調べてみると、おそらく4~5年ではないかと言ってる人もいれば、5~9年のブレンドと言ってる人もいました。私の飲んでみた感想としては4~5年よりはもう少し熟成感があるようにも感じましたが、こればかりはビームから公表されていないので正確なところは判りません。
マッシュビルに関しても公にはされてないと思うのですが、上の「5~9年」と同じ情報源によるとライ麦55%・トウモロコシ35%・大麦麦芽10%だとビームアンバサダーが語っていたそうです。本当かどうか判りませんが、なんとなくジムビームのライウィスキーは51~59%のライ麦率かなという予測はありますので、現実的な数値ではありますね。皆さんはどう思うでしょうか?   では、テイスティングに行きます。

アロマは土埃っぽいややアーシーな香り。アップルパイのシナモンがけ。カスタードプリン。口当たりは比較的軽やか。ごくりと飲み込むとナツメグとホワイトペッパーが一気に喉から口蓋に広がって、さーっと引き上がった後にはミントの気配が感じられます。余韻はショート~ミディアム。焦げたオーク香がスモーキーさを忍ばせて終了。個人的にはノブクリークバーボンより好きです。
Rating:86/100

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値段が安いのに高いアルコール度数で人気のファイティングコック。エヴァンウィリアムスやエライジャクレイグと同じくヘヴンヒルディスティラリーが造っています。2015年には6年の表記は消え、現在ではNASとなりました。90年代までは6年ではなく8年が流通しており、クラシカルな紙ラベルがカッコよかったです。更に2000年代までは日本限定で15年物も流通していました。

このバーボンのオリジンは何処にあるのか知りたくて調べたのですが、全くその手のソースがヒットせず、ヘヴンヒルがそもそもオリジナルなのか他の蒸留所から取得したのか一向にわかりません(※追記あり)。ただ70年代物と言われるボトルの写真をみるとケンタッキー州ローレンスバーグと記載があります。一体何という蒸留所で造られていたのでしょうね。更に60年代と言われるボトルにはコネチカット州スタンフォードの記載があります。そこに蒸留所があったのか、それともただのボトリング施設の場所なのか判りません。また、ファイティングコックのラベルでメリーランド・ライ・ウイスキーがあるのも見つけまして、それにもコネチカット州スタンフォードと記載があります。こうなるとヘヴンヒルがオリジナルではないと考えていいような気がします。
あと余談ながら、ライ・クーダーがスライドギターで使うスライドバーの一つにファイティングコックの瓶を使っていたそうです。

さて、このバーボン、ネット検索にて日本語で書かれた何らかの情報を見ると、かなりの割合で「小麦バーボン」だと書かれているのを発見します。それは個人やバーのブログだったり、酒販店の商品説明だったりします。小麦バーボンというのは、メーカーズマークのような原料にライ麦を使わず小麦を使うバーボンのことです。海外のサイトで調べてみると、ファイティングコックを小麦バーボンだとしている情報は一つもありません。逆にハイ・ライ・マッシュビルだとしているものは少数ありました。 私が飲んでみた限り、ファイティングコックは小麦バーボンでもなければ、ハイ・ライ・マッシュビルでもなく、ロウ・ライ・マッシュビルのコーン多めのバーボンに感じました。はっきり言えばエヴァンウィリアムス等と同じマッシュビルに感じます。これはどういうことなのでしょうか?
ネットの情報はコピペの連鎖が殆どですから、或る一説がほぼ同じ文言で多く散見されるのは仕方ありません。しかしファイティングコックが小麦バーボンというのはちょっと信じがたい。あるバーのブログでは、6年は小麦バーボンで、15年はライ麦少なめコーン多めのマッシュビルだから味が違うのだという主旨の記述がありました。単発リリースのブランドやファミリーリザーブとかファミリーエステート、またはシングルバレルと言うならいざ知らず、いくら15年が日本限定の製品だとしても、量産されかつ継続性のあるブランドでそれをされたらアイデンティティーに欠ける気がします。そもそも熟成年数が倍も違えば味が違うのは当然でしょう。
また、ある酒販店の商品説明では、ファイティングコックのホームページに「キックを与えるために原料にライ麦ではなく、小麦を使ってるのだ」と書かれている、と述べられているのです。ええ!? 一般的に小麦はソフターな酒質になる特徴があるとされているのに?  普通キックを与えたいならライ麦を使うのでは?  慌ててヘヴンヒルや日本の輸入元のブランド紹介を調べるとそのような記述は現在では見られませんでした。可能性としては、昔は小麦バーボンだったが現在ではそうではない、というのも考えられます。けれど、それを本国のアメリカ人がまるで知らないというのはちょっと解せません。確かにヘブンヒルのバーンハイム蒸留所では小麦バーボンも造っています。それはスティツェル=ウェラーから引き継いだオールドフィッツジェラルド系のどちらかというとマイルドなバーボンに使用されます。常識的に考えて荒々しい闘鶏がモチーフのバーボンにそれを使うのは意味が分からなくないでしょうか?

大事なことなので、もう一度繰り返します。ファイティングコックを小麦バーボンとしているのは日本人だけです。海外では、ファイティングコックはヘヴンヒルのスタンダード・マッシュビル(コーン75%/ライ13%/バーリー12%、また他説では78%/10%/12%)を使用して造られている、というのが一般的認知です。上に述べた60〜70年代のような古いものはどうか判りませんが、少なくとも近年のヘヴンヒル産の物は小麦は使われていないと思ってよいでしょう。では、そろそろレビューへ。

Fighting Cock 6 Years 103 Proof
2013年ボトリング。まずは強めのアルコール臭、弱めのキャラメル香、ややソーピー。クリーミーな口当たり。穀物感とコーンウィスキー感が強い。正直言ってマチュレーションピークの前なのは否めないが、ハイ・プルーフなので満足感は高く、お値段を考えればグッドバーボン。特に開封後しばらくして香りが開くと少しフルーティーになり、かなり美味しい。
Rating:84/100

Fighting Cock 8 Years 103 Proof
94年ボトリング。飲んだのが10年以上前なので細かいことが言えないが、ストロングかつウェルバランスだったように思う。俗に言う思い出補正はあるかも知れない。
Rating:86/100

追記1:その後、アバンテというファイティングコックの輸入元のホームページに「バーボンウイスキーとは一般的にトウモロコシ、ライ麦、大麦麦芽が原料だが、ファイティング・コックはトウモロコシと小麦を使った原酒を選んでいるので、コシの強さがある。」と書かれているのを発見しました。もしかするとこれが、日本での「ファイティングコック小麦バーボン説」の直接的な情報源であるのかも。と言うより、それが輸入元の記述であるからには、そもそも蒸留所から提出された情報に何か誤解を与えるような説明がされていたのではないか、と考えるのが自然な気がしてきました。というのも、有名なバーボン掲示板のファイティングコックのスレッドで見かけたのですが、或る方のコメントによるとファイティングコックのウェブサイトに「殆どのバーボンは小麦を使って造られるが、このバーボンにはキックを与えるためにライ麦を使っている」という主旨のことが記載されている、と言うのです。は? 殆どのバーボンは小麦で造られてませんけど? この投稿は2011年にされています。もしこのコメントが本当なら、少なくともその当時までは、ファイティングコックの公式ウェブサイトで不適切な表現がなされていた可能性があります。そして私が本文で取り上げたように、日本の或る酒販店はファイティングコックのホームページから「キックを与えるために原料にライ麦ではなく、小麦を使ってるのだ」と引用して商品説明をしています。これ、言ってることは反対ですが、文章の言い回しが似ていますよね。実際にはどちらも間違っているのですが、どうやら往年のファイティングコックの公式ウェブサイトに、そんな言い回しがあったのは間違いなさそうです。もしかするとヘヴンヒル蒸留所が当時雇っていたPR会社の担当者がバーボンのことをあまり知らなかったのかも知れません。

追記2:古いファイティングコックについて記事執筆時より少々明らかになった情報があります。こちらを参照下さい。

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周知のようにフォアローゼスは他の蒸留所では見られない独自の方法でそのバーボンを造り出します。それは二つのマッシュビルとキャラクターの違う五つのイースト菌を使って10種類の原酒を造り、平屋のウェアハウスで熟成させ、それらをブレンドすることで品質と味を安定させるという方法です。フォアローゼスは1943年にシーグラムの傘下に入りましたが、その当時からシーグラムは酵母の研究をしていて、その影響を受けた造り方なのでしょう。またコックスクリークにある平屋の熟成庫も、元々はシーグラムが熟成の本拠地としていた歴史があるそうです。シーグラムという会社はなくなりましたが、フォアローゼスはその魂を受け継いでいると言ってもいいかも知れません。

10種類の原酒は4文字のアルファベットによって「O■S◆」というように表記され、「O」はフォアローゼス蒸留所で造られていることを意味し、「S」はストレートウィスキーであることを意味します。「S」はストレートの略と分かりやすいですが、なぜ「O」がフォアローゼズ蒸留所を表すかと言うと、それは昔フォアローゼズ蒸留所はオールドプレンティス蒸留所という名称だったからです。いくつもの蒸留所を抱えていたシーグラムは原酒の産出される蒸留所のバレルに各略号を与えており、その名残から「Old Prentice」の頭文字「O」でフォアローゼズ蒸留所を表すのです。
そして「■」の部分にはマッシュビルの種類を表す「E」もしくは「B」が入ります。「E」マッシュビルはコーン75%/ライ20%/モルテッドバーリー5%でライ麦少なめのレシピ、「B」マッシュビルはコーン60%/ライ35%/モルテッドバーリー5%でライ麦多めのレシピです。注意してほしいのはライ麦少なめのEマッシュビルでも、他社で言うとハイ・ライ・マッシュビルと呼ばれるライ麦含有率なところです。つまりフォアローゼスはライ麦率が凄く高いバーボンなのです。
そして末尾の「◆」にはイーストの種類を表す「V・K・O・Q・F」の何れかが入ります。左から順に、デリケート・フルーツ・クリーミー、ライト・スパイス・フルボディー、リッチ・フルーツ・フルボディー、フローラル・エッセンス、ハーバル・エッセンスというキャラクターを持っているとされ、それぞれに熟成のピークが違うそうです。この5種類のイーストは、上に述べたようにイーストの研究に余念のなかったシーグラムが、往時ケンタッキー州で所有していた五つの蒸留所にルーツがあるとの説がありました。どれがどの蒸留所のイーストなのか判りませんが、その五つの蒸留所とは、ルイビルのカルバート蒸留所、シンシアナのオールド・ルイス・ハンター蒸留所、ラルー郡のアサートンヴィル蒸留所、ネルソン郡のヘンリー・マッケンナ蒸留所、そして現在フォアローゼズの本拠地となっているローレンスバーグのオールド・プレンティス蒸留所です。
これら2×5の10種類のそれぞれの特徴は下記のようになるとのこと。

OESV─デリケートフルーティ、フレッシュ、クリーミー
OESK─スパイシー、フルボディ
OESO─フルーティ(レッドベリーズ)、ミディアムボディ
OESQ─フローラル(ローズ、アカシア)、バナナ、ミディアムボディ
OESF─ミント、フルーティ、フルボディ
OBSV─デリケートフルーティ(洋梨、アンズ)、スパイシー、クリーミー
OBSK─リッチスパイスネス、フルボディ
OBSO─ライトフルーティ、スパイシー、ミディアムボディ
OBSQ─フローラル(ローズ)、スパイシー、ミディアムボディ
OBSF─ミント、フルーティ、スパイシー、フルボディ

イエローラベルはこれらを全てブレンドしたもので
OESV+OESK+OESO+OESQ+OESF+OBSV+OBSK+OBSO+OBSQ+OBSF

スモールバッチは4種類のブレンドで
OESK+OESO+OBSK+OBSO

シングルバレルは当然1種類で
OBSV

と、されています。ちなみにリミテッドリリースの物はその都度、最も熟成の良いものが選ばれているようで、例として

2016年リミテッドリリース・スモールバッチは
OESK(16yr)+OBSV(12yr)+OESO(12yr)

エリオッツ・セレクトは
OESK

が、選ばれています。その他に現地では、プライベート・セレクションという或るお店や団体のためのシングルバレルがあり、それは任意の樽を選ぶことが出来るみたいで、お店の名前と「O■S◆の○年▲ヶ月熟成」というように記載されたシールがボトルの横に貼ってあります。それらはめちゃくちゃ旨いらしいです、バレルストレングスだし…。まあ、それは措いて、そろそろ通常品のシングルバレルのレビューに移りましょう。

Four Roses SINGLE BARREL 100 Proof
Warehouse No. RS
Barrel No. 80-6F
イエローやブラック、スモールバッチと比べると、ハイプルーフのせいか、だいぶオーキーな香り。飲むと、あぁフォアローゼスだなぁというフルーティさだし、濃いし、スウィーティーかつスパイシーで勿論おいしいのですが、どうも奥行に欠ける気がする。リッチではあるがコンプレックスではない印象を受けました。正直、スモールバッチの方が好みです。私とOBSVの愛称が悪いのか、ブレンドでないからそう感じるのか、他の樽だったらよかったのか、どうもわかりませんが、このボトルに関しては特別なフィーリングは感じませんでした。
Rating:86/100

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Four Roses Black Label 80 Proof
日本人には馴染みあるフォアローゼズブラック。フォアローゼズのラインナップ中、このブラックとプラチナは日本限定の製品です。気になる中身の配合なのですが、フォアローゼズの誇る五種類のイーストのうち、もっともフルボディになると言われるK酵母を使ったOESKとOBSKの50/50のブレンドとされています。熟成年数は約6年と目されますが、おそらく想定されるフレイヴァープロファイルに達していれば熟成年数に拘ってないでしょう。それが当時のマスターディスティラー ジム・ラトリッジの考えなので。

こちらは、推定90年代後期、もしくは2000年代初頭のボトリングかと思います。プラム、焦がしたオーク、クローヴ、ハチミツ。イエローラベルとは比較にならないほど芳醇な香りと旨味、フレイヴァーの強さは破壊的な美味しさです。80プルーフという低プルーフながら樽香も充分ありスパイシー且つフルーティで値段も安いオススメのバーボン。
Rating:86/100

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JACK DANIEL'S MASTER DISTILLER 90 Proof
現在では43度でボトリングされ、歴代のマスターディスティラーがフューチャーされている「マスターディスティラーシリーズ」の祖先的な?元祖的な?やつです。1993年に日本限定で発売され、2001年に終売となりました。
蒸留所のマスターディスティラーは熟成庫を隅々まで知り尽くしており、どの場所が原酒にとって最良であるか知っているし、どれが特別な樽であるかも知っている。そして、それを自らの親しい友人のみに振る舞ったとか。そういう逸話を基に造られたのがこの限定版テネシーウイスキーでしょう。ブラントンやフォアローゼスブラックでも似たような逸話で語られていますね。下に付属品の小冊子の文章を、短いので全文掲載しておきます。

「創始者ジャック・ダニエルが、かつて親しい友人に贈るためにえらびだしていた、とっておきのテネシーウイスキー。それは、ジャック・ダニエル・ウイスキーの中でも、ある貯蔵庫の特定の場所で熟成し、より深い色と豊かなコクをまとった逸品でした。このウイスキーは大切に保存され、彼自身のサイン入りで、限られた人々にだけ贈られていました。今日でも、この『ジャック・ダニエル・マスター・ディスティラー』は、創始者が発見したその貯蔵庫の同じ場所から、熟練の手で選び出されているウイスキーです。たとえようもなくスムーズで、いちだんと深い味わい。ジャック・ダニエル・ウイスキーのすばらしさを愛する人々にとって、これ以上の贈りものはありません。」

現実的に考えると、おそらく熟成庫の上層部から選ばれた樽のスモールバッチではないかと予想します。発売年代から考えてジミー・ベッドフォードがマスターディスティラーの時代の物でしょう。

本ボトルは推定98年のボトリング。アロマ・パレート・フィニッシュ全てにおいて、スタンダードなOld No.7は言うに及ばず、物によっては47度のシングルバレルより香り高いし、旨みも強い気がします。他のバッチはどうか知りませんが、このボトルには結晶のような澱(オリ)が発生していました。大概のウイスキーは澱があるほうが美味しい気がします。
Rating:86/100

ジャックMD2

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