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Maker's Mark CASK STRENGTH 111.4 Proof
BATCH NO. 15-03
メーカーズマークのカスクストレングスは2014年秋から蒸留所のみで375ml瓶が販売され、2015年春から販路を拡大していった製品です。カスクストレングスというのは、バーボン用語でより一般的なバレルプルーフと同じで、加水調整せず樽から出したままのアルコール強度という意味です。そのためバッチ毎にだいたい54〜57度の違いが出ます。バレルプルーフでありながら55度前後の低いアルコール度数なのは、他の多くの蒸留所のバレル・エントリー・プルーフ(樽入れ時の度数)が125なのに対し、メーカーズマークは110というかなり低めのエントリープルーフのため。それと、バッチごとに度数が違うからといっても、この製品はシングルバレルではなく、19樽のスモールバッチと言われています。またレシピ(70%コーン、16%ウィート、14%バーリー)と熟成年数(約6年)もスタンダードなメーカーズと同じだそうです。では、レヴューいきましょう。

キャラメル、焦がした木、ヨーグルト、干し柿、バナナ、あんずジャム。パレートはスパイスとチェリー、渋柿。余韻はややバタリー。当然ながらスタンダードなメーカーズと較べると全てが強く美味しい。強力な甘味よりもしっとりとした甘味に、酸味と苦味がバランスよく合わさる。きっとメーカーズマークがもつ本質が味わいやすいと思うが、反面、人によっては度数が高いぶん辛口にも感じるかも知れない。一、二滴の水を加えるとアルコールが弱まって甘味を感じやすくなる。正直言うと、開けたては美味しくなく、バレルプルーフでなくてもいいかなという印象をもった。なんなら45〜50度のほうがバランスがいいのでは?と思ったほどだったが、半分ほどに減ってからは、やや酸味が強くなったものの柿系のフルーティーさが増して美味しくなった。
Rating:87/100