タグ:ワイルドターキー蒸留所

2023-02-03-01-34-14-802

周知のようにワイルドターキー101のラベルとボトルのデザインが一新されました。現地のアメリカでは、早くも2020年11月にエンボス・ターキーのハンドル・ボトルが登場し、通常のボトルも2021年1月からゆっくりと順次切り替わって行ったようです。しかし、公式なアナウンスは2022年3月に行われました。何らかの理由で新しいボトルが全ての市場に届くまで発表するのを待ったらしい。日本では2022年9月から発売されました。新たにデザインされたボトルのミニマムなラベルは、ウィスキー自体の色を直感的に理解されることを狙っているとされます。また、ブランドのアイコンであるターキーをボトル前面にエンボス加工したのは、洗練されたクラシックなスタイルの表現とプレミアムなイメージの視覚化だそうです。デザインの開発過程で行った日本の消費者を対象にした調査では、「高級感がある」、「現代的になり洗練されている」、「飲んでみたくなる」と言った高い評価を得たのだとか。ラベルに描かれたターキーの変遷だけ簡単に振り返っておくと、初期から長らく続いていたこちらを向いた正面ターキーが1999年まで、続いて登場した横向きターキーのフルカラーが1999〜2011年、同じく横向きターキーのセピア調が2011~2015年、モノクロのスケッチ・ターキーが2015〜2020年、そしてエンボス・ターキーの登場となります(以上の年数はアメリカ基準)。
FotoGrid_20230623_183803282

ワイルドターキー蒸溜所は、旧来のリピー・ブラザーズ、アンダーソン・カウンティ、JTSブラウン&サンズ、ブールヴァード等と呼ばれた蒸溜施設に代わる新しい施設が2011年に始動しています。以前このブログで取り上げた2019年10月ボトリングと推定されるスケッチ・ターキー8年101を買った時、熟成年数を単純計算すると新原酒かも知れないぞと思い、よし新しい味を試してみようじゃないかと意気込んだものの、実際に飲んでみるとどうも旧来のフレイヴァー・プロファイルとあまり変わらない印象を受け、あれ?となりました。そこで、確実を期すため、日本流通の物が新ラベルに切り替わるまで待つことにしました。で、漸く飲む時は訪れ、今回の投稿に至ったのです。このエンボス加工ボトルがリリースされる以前から、日本ではラベルのターキーの色が薄くなるにつれ味も薄くなったなどと揶揄されることもあったワイルドターキー8年101。この度のラベル/ボトル・チェンジにより、遂に紙ラベル上からターキーは居なくなり、色合いは透明になってしまった訳で、その理屈で行くと今ボトルの物が最も味が薄っぺらくなっていることになりますよね? 私はそうした旧来のラベルに対する段階的後退理論?の意見に必ずしも全面的には与しませんが、当ブログにも新しいワイルドターキー8年に対する否定的評価が寄せられていたこともあり、一抹の不安を感じながらの開封になりました。

2023-06-21-19-43-11-909
WILD TURKEY 8 Years 101 Proof
2021年ボトリング。ボトルコードはLL/JK220638(推定2021年11月22日)。チェリーキャンディ、焦げ樽、お菓子の砂糖コーティング、ブラウニー、若いプラム、ミルクココア、杏仁、穀物、胡椒、マッチの擦ったあと。トップノートは爽やかでフルーティ。少しとろみのある口当たりにするっとした喉越し。パレートは甘く、かつピリリと辛い。余韻はややあっさりめでコーンとナッツ。
Rating:85/100

Thoughts:初めての一口を恐る恐る飲んでみると…あれ? そんなに悪くない? もっと酷いのかと想定していたのですが、思っていたより美味しいです。香りも味わいも、中心となるのはオークとフルーツキャンディですかね。ワイルドターキー独特のチェリーノートが、旧来の物が生のフルーツもしくはドライフルーツを想起させるとしたら、新しい物はキャンディを彷彿させると言った感じですが、これはこれで…。強いて言うと、ダークなトーン、タバコ、レザー等の深みを与えるノートが減退して何だかのっぺりとしたような気がします。当ブログにコメントをくださる方が仰っていたのですが、確かにアーシーさが欠けた印象です。それにスパイスの奥行きもなくなり、アルコールの刺激が些かシャープになった感じもします。ただ、これらよりも面食らったのは、キャラメルやヴァニラの風味が希薄になって焦がしてないシュガーの味わいが強くなったところかも知れません。甘味は強く感じるものの、何故か深みのない甘さなのです。海外の方ならコットン・キャンディやアイシングとかグレイズと表現するやつでしょうか。悪い面ばかり論ってしまいましたが、ワイルドターキー特有の強い焦げ樽の風味は健在ですし、かなり甘く、フルーツ感もそれなりにあり、開封から暫らく放置しておくと幾分かフレイヴァーの密度も高まるし、飲み慣れると全然悪くはありません。何より、ワイルドターキーはバッチ間での味わいの変動が大きく(*)、旧ラベルのスパイシー&ドライな傾向のバッチよりかはこちらの方が個人的には美味しいぐらいで、そこは評価すべきかと。そう言えば、辛口のカレーや麻婆豆腐に合わせて食中酒として飲むと、甘味を強く感じる上にスパイスも増強されたようになり、大変美味しく飲めましたね。
比較表_00151203072023
偖て、ワイルドターキー8年がなぜここまで変わってしまったのか。いや、これは日本限定の8年に限った話ではなく、本国アメリカに於ける定番NAS101でも同じようなことが言われています。有名なバーボン系ユーチューバー達は動画のネタにワイルドターキーNAS101の新/旧ラベル比較を行っているのですが、概ね同じ意見になっていました。なので、先ずはNAS101について見ていきましょう。
ワイルドターキー愛好家の第一人者であるデイヴィッド・ジェニングス氏は、新しいワイルドターキーNAS101について2021年1月の段階では、2020年に開けたどのボトルよりも良いとは言えないまでも同じくらい良いものだと語っています。そこから数ヶ月後、「新しいボトル・デザインが小売店の棚にゆっくりと並ぶにつれ、ワイルドターキーNAS101の風味が変わったと言うウィスキー愛好家の声を耳にした」彼は、その主張を検証するために2021年6月に充填されたボトルを購入し、2017年ボトリングのNAS101と比較することにしました。結果は、両者の間には幾つかの細かい違いはあるもののワイルドターキーの味に変わりはなく、25ドルのバーボンが不満や文句を言われる筋合いは全くない、と述べています。2021年NASは「甘く、より"洗練"された」と表現するのが最適で、ワイルドターキーらしい味わいそれ以上でも以下でもない、と。結局のところプルーフ、価格、プロファイルに於いてワイルドターキー101は今でも最高のデイリー・バーボンである、と。
他方、新しいラベル・デザインを採用した2022年3月ボトリングの物に失望した或る方は、海外の有名な某掲示板にワイルドターキー101の年代別4本(2022年NAS、2020年NAS、2008年エクスポート8年、2006年NAS)の飲み比べを投稿しました。そこで「2020年の物には古いものから幾つかのキー・エレメンツが欠けているものの、まだ家族的類似性が見られ」、「2006年や2008年のボトルから2020年の物まで一直線の線を引くことが出来る」が、「2020年と2022年の物との間には紛れもない溝がある」と述べています。2020年と2022年はどちらも2011年に稼働した新しい設備で蒸溜されているにも拘らずです。そこで彼の最終的な推測は、蒸溜が悪くなったのではなく、若いものをボトリングしているからだと思う、と云うものでした。NAS101の裏ラベルには「6~8年まで」の熟成がなされている旨が示されていますが、これは法的拘束力のある記述ではないため、実際には4年程度の若いウィスキーをブレンドすることは可能であり、2022年のボトリングには6年未満のバレルがダンプされているのではないか、と。
お気付きのように、この両者の試飲しているボトルのロットには半年以上もの差があります。なので、両者の個人的な味覚や趣味嗜好は一旦措いて、取り敢えずその発言を信頼出来るものとして捉えると、味わいは2021年を通して徐々に変化して行ったか、或いは2021年後半辺りのボトリングから一気に変化したかのどちらかではないかと思います。件の某掲示板に「新しいラベルの最初の数本はそれなりに良かったので、この変化はラベルの変更と同時のものではないと思う」とのコメントがありました。ややこしいことに、どうやら中身が変わったのとラベルが変わったのは完全には一致しないようです。私はワイルドターキーの味わいの変化をシンプルに新しい蒸溜施設の原酒に切り替わったからだと思っていたのですが、どうも事はそう単純ではないらしい。NAS101が6〜8年熟成(数年前にエディ・ラッセルは平均7年半と言っていた)で、新施設の稼働が2011年と言うことは、2019年に新蒸溜所原酒100%になっていてもおかしくはなく、それなら2019年に不味いという評判が出てもいいのに、何故か2021年になってから味が落ちたようではないですか。だからこそ某掲示板のWT飲み比べスレッド投稿者さんは味の落ちた原因を新しい蒸溜施設に求めるのではなく、バッチングの平均熟成年数の低下に求めてる訳で…。昔からワイルドターキー蒸溜所はマッシュビルもその他の製造方法も何十年も変わっていないとしばしば主張して来ました。これは、長い年月の間には清掃のし易いファーメンターに変わったり、職人の勘に頼っていたパートがコンピューター制御に変わったり、高性能なフィルターが導入された等はあっても、穀物の粉砕や発酵時間や蒸溜メソッドなどの基本的なバーボンの製造方法は変わっていない、そういう意味でしょう。なので、取り敢えず穀物の選定、イースト、蒸溜プルーフやバレル・エントリー・プルーフ、チャー工程の時間などは変わっていないと推測されます。また、新ワイルドターキー蒸溜所へツアーに行った方々による内部の写真を閲覧すると、メインとなるビア・スティルの銅製部分などは年季が入ってるように見え、もしかすると以前の施設から引っ越しさせただけのようにも見えます(※ここら辺の事情を実際に見学ツアーへ行って知ってる方はコメントよりご教示下さい)。もしこれらの想定が正しいのであれば、新蒸溜所原酒のクオリティが著しく落ちるとは考え辛く、確かにバッチングに選ばれたバレルがヤンガーだから味が落ちたと思いたくなります。ワイルドターキー蒸溜所マスター・ディスティラーのエディ・ラッセルの息子ブルースが2018年頃に公にしたコメントでは、当時のNAS101の最新バッチには7~10年熟成のバーボンが含まれていたとされています。もしこれが数年に渡って続き、2021年頃になって、或いは新ボトルに切り替わる頃に、突如10年原酒をブレンドしなくなったとすれば、話の辻褄は合ってはいることになるでしょう。
しかし、日本限定の8年101は? これは文字通り最低8年熟成であり、それを飲んでもNAS101と同じような変化を感じるということは、若いウィスキーが原因ではなく、新蒸溜所由来のウィスキーそれ自体にあると考えるしかないのでは? 上述のように、私が2019年10月ボトリングと推定される旧ラベル8年101を飲んだ時、味わいが劣っているようには思えませんでした。ところが今回の新ボトル8年101は僅かに劣っているし、何よりフレイヴァー・プロファイルが異なります。今回のボトルは推定2021年11月ボトリングです。この二つの間の物を私は飲んでないので、一概には言い切れないかも知れませんが、先ほど取り上げたNASとほぼ一緒の軌跡を辿っているように見えます。では8年101に、NAS101についてのバッチングに使用されるバレルの平均熟成年数の低下という仮説を応用すると、8年101の味の落ちた原因は、昔のものは10年超の原酒がブレンドされていたが今は完全に8年原酒のみとなったから、とでもなりますよね。え、じゃあ旧来の8年101て、ちょうど良い熟成加減の8年にコクと崇高性を与える長熟原酒を少し混ぜた至高のバランスをもったバーボンで、しかも安いというお値打ち品だったの? いや、まさか…。
先程から言及しているWTを飲み比べるスレッドの投稿者さんは、スタンダードな101の衰退がより高級なワイルドターキーの表現に対する需要の高まりに関係している可能性を示唆しています。NAS101が品質を落としたと思われる一方で、少なくともレア・ブリードは優秀な状態を維持し続けているところから、彼の推測ではNAS101を犠牲にして、6年、8年、12年の大量のバレルを必要とするレア・ブリードに6〜8年熟成の良質なバレルを振り向けているのではないか、と。確かに、レア・ブリードに限らず、今はどこの蒸溜所もシングル・バレル・プログラムに力を注いでおり、ケンタッキー・スピリットやラッセルズ・リザーヴのストア・ピックのシングル・バレルに良質のバレルが振り分けられている可能性はあるかも知れません(**)。毎年リリースされるマスターズ・キープだって比較的高齢のバレルを使用し、それなりの数量が販売されています。近年ではラッセルズ・リザーヴ13年の導入もありました。或いはバーズタウン・バーボン・カンパニーがフュージョン・シリーズ等のブレンドにWTバレルを使っているとされ、そこに良い樽の一部が引き抜かれているかも知れないという推測もあったりします。日本でも新ボトルの切り替えと同時に12年101も復活していますよね。12年101は13年ディスティラーズ・リザーヴの後継な訳ですが、仮に生産量が同量だとすると、91プルーフと101プルーフの違いから、必要なバレル数は12年101の方が多くなります。ところで、私は自宅で様々なバーボンやライ・ウィスキーを混ぜたオリジナル・ブレンドのアメリカン・ウィスキーを作ったりして遊ぶのですが、短期熟成のちょっと物足りないバーボンに、長熟もしくはオールド・ボトルのバーボンをほんの少し加えるだけでもコクや敢えての雑味を与えることが出来、なかなか飲みごたえのあるバーボンになったりします(***)。そうした実体験から言うと、上で見たような、スタンダード101より高級な路線の拡大によって古いバレルの供給は大幅に減り、結果、NAS101と8年101に振り分けられていた長熟原酒が取り除かれ、その味わいは弱体化したという憶測は案外的を得ているようにも感じられます。とは言え、これは新しい蒸溜所が旧来と同等の品質のウィスキーを生産することが出来ると仮定した意見です。バーボンの製造方法に味の違いを生み出す変更があったのなら、私個人には知る術がありません。事情通からの何かしらの情報が入るのを待ちましょう。既に新しいボトルのワイルドターキー8年を飲んだ皆さんは、どういう感想や意見をもちましたか? どしどしコメントお寄せ下さい。

Value:一部のバーボン愛好家にとってワイルドターキー101は永遠の定番でした。人によっては毎日飲むバーボンでさえあったでしょう。いや、バーボンしか飲まない愛飲家もウィスキー全般を嗜む愛飲家も、淑女も紳士も、礼儀正しい人も無作法者も、老いも若きも、肉体労働者も知識労働者も、ジミー・ラッセルが何者であるか知ってる人も知らない人も、汎ゆる人々がワイルドターキー101を頼りになる相棒として購入し飲んで来た筈です。私とて、8年101とは限りませんが、何かしらワイルドターキー蒸溜所のボトルを開封済ボトルのローテーションに必ず組み込んで来ました。それが…確かに何かが変わってしまった、従来品のファンからすると良くない方向に。想い返せば、ラベルのターキーが正面から横を向いた時も、カラーがセピア調のモノクロームに変化した時も、味わいが劣化したと言う人がいました。今回の変化はその比ではない劣化だと考える人もいるでしょう。慣れ親しんだWT101のスパイスがないとか、失われたライのフレイヴァーを求めてフォアローゼズのSmBを飲まなければならなくなったとか、間違って81プルーフを買ってしまったのかと思ったとか、まるで別の蒸溜所で造られたような味わいだとか、もう買わないとまで言う人もいますから。ワイルドターキー蒸溜所のエントリー・レヴェルの製品は、価格以上の価値のある逸品から、もはや価格相応の品質になったのかも知れない。しかし、このボトルはジムビームでもフォアローゼズでもメーカーズマークでもジャックダニエルズでもない味がします。それはこのボトルを購入するのに十分な理由になるのではないでしょうか? ウィスキーの世界ではわりと一般的に、現行ボトルよりも古いボトルの方が味が良いと語られたりしますが、これは飽くまで古い味を知っている人にのみ起きる現象です。これからワイルドターキーを飲もうとする人には、きっと何の問題もない…と信じたい。
私? 勿論、定期的に買いますよ、今後のバッチで何か変わるかも知れませんから確認のためにもね。但し、買う頻度は少なくなると思います。それは味わいが変化したからではありません。殆どのウィスキー愛好家にとって最も重要なのはウィスキーの品質でしょうが、私にとってより重要なのはブランドのイメージを体現するボトルとラベルでした。2010年代に起こったアメリカのバーボン・ブームは、2020年代に入っても衰えるどころか益々活況を呈しており、その勢いは留まるところを知らず、様々なブランドが新しい潮流に棹さしてボトルやラベルを刷新しました。新しく誕生したブランドにはネオ・ヴィンテージ感と呼べるような肌触りがあるものも多いですが、古典的なバーボン・ブランドが刷新を図る場合、古色蒼然としたラベル・デザインを端正でシンプルに変える傾向にあると思います。おそらく新たに愛好家になった人は高級感のあるスタイリッシュな物を求めているのでしょう。エライジャクレイグの新ボトルやウェラーの新ラベルを初めて見た時にも思いましたが、どうもアメリカの一般消費者の感覚と私の感覚には大きな隔たりがあるようで…。私はスタイリッシュで洗練された高級感をワイルドターキーに求めていません。正直言うと新しいボトルは買いたくなくなるデザインなのです(****)。皆さんの新ボトルに対する印象はどうなのでしょう? これまたコメント頂けると幸いです。


*スタンダードな101のバッチングに使用されるバレルは1000以上とされ、非常に巨大なものですが、それでもバッチ間には多少のばらつきが生じます。バッチ毎に味が違う理由としてよく挙げられるのは、次の2点です。一つは、ワイルドターキーはウィスキーの熟成に伝統的な木材とメタル・クラッドの組み合わせによるリックハウスを使用していますが、その全てが毎年「旬」を迎える訳ではないこと。つまりその時々で良いと判断された特定のリックハウスからバッチングに使用されるバレルが引き出されるので、結果、フレイヴァー・プロファイルが異なってしまいます。もう一つがバレル・エントリー・プルーフの低さです。ワイルドターキーの115バレル・エントリー・プルーフは、熟成後のバレル・プルーフが凡そ110〜120の間に収まり、そこから101プルーフへ希釈されるので、より一般的な125バレル・エントリー・プルーフを使用するブランドと比べると水の量は少なめになります。水を増やせばプロファイルの再現性は高まり、逆に水が少なければより多くのフレイヴァーが得られる分ばらつきが生じ易い訳です。

**最近ボトリングされた通常の?ラッセルズ・リザーヴ10年とケンタッキー・スピリットはあまり良くないという発言も掲示板のコメントで見かけました。

***他にも、一般的なバーボンにライ・ウィスキーを少し混ぜると、ハイ・ライ・マッシュ・バーボンの味わいのようになったりして面白いです。よくフルーツ味のジュースとかで果汁1〜5%とかありますよね。あれって、それだけじゃ大した意味なくね?と思いがちですが、意外と効いてる可能性はあって、短熟バーボンに長熟バーボンを5%程度入れると、途端に飲み易くなったりします。ここで紹介したのは、言わばフレイヴァー剤のように長熟ウィスキーやライ・ウィスキーを使用するテクニック?です(笑)。皆さんも興味があれば試してみて下さい。

****勘違いされるといけないので念のため言っておくと、私はマスターズ・キープのボトルは大好きです。あれは本当に高級だからいいのです。そういう意味で言うと、12年101にエンボスト・ターキー・ボトルは何の不服もありませんでした。ただ、スタンダードなワイルドターキーにあのボトルは自分的にはピンとこないし、違和感を払拭できないだけなのです。

2021-04-23-16-09-20

ワイルドターキー13年ファーザー&サンは、トラヴェル・リテイル専用として2020年に限定リリースされた製品です。86プルーフで、1リットル瓶に入っています。日本では長期熟成のワイルドターキーというとWT12年101に取って代わった同じ13年熟成のディスティラーズ・リザーヴがある(あった)ので、あまり購買意欲をそそられないかも知れません。特に、そのボトリング・プルーフがディスティラーズ・リザーヴより低いのは懸念点でしょう。熟成年数が同じでプルーフが類似している二つを飲み比べた海外のレヴュアーの方々の感想を見ると、ディスティラーズ・リザーヴの方が良いとするものとファーザー&サンの方が良いとするものの両方があります。自分がどっちに転ぶかは実際飲んでみるしかない。と言う訳で、さっそく。

2022-09-21-16-29-09-578
WILD TURKEY 13 Years Father & Son 86 Proof
推定2020年ボトリング。色はオレンジ寄りのブラウン。アップルサイダー、ヴァニラ、焦げ樽、ライスパイス、ビオフェルミン、アーモンドトフィー、パイナップル、タバコ、杏仁豆腐、チョコレート。アロマはフルーツをコアにお菓子のような甘い焦樽香とスパイス。口当たりは水っぽい。パレートはフルーティだがメディシナルノートも。余韻はミディアムショート、クローヴが強めに現れチャードオークのビター感と僅かにバターが残る。
Rating:86.5→84.5/100

Thought:アロマは凄く良いです。香りだけなら日本で流通しているディスティラーズ・リザーヴ13年よりファーザー&サンの方が良いと思います。ただ味わいはディスティラーズ・リザーヴ13年の方が旨味があった気がします。よって同点と言いたいところなのですが、こちらは開封してから暫くすると妙に渋みが強くなったのが個人的にマイナスでした。これが上記のレーティングの矢印の理由です。もしこの変化がなければ、ディスティラーズ・リザーヴ13年よりプルーフが低いのを考慮すると、こちらの方がリッチなフレイヴァーだったのかも知れない。とは言え、両者はかなり似ています。何ならダイアモンド・アニヴァーサリーから一連のマスターズ・キープに至る近年の長熟ワイルドターキーに共通の風味があります(いや、もっと昔のターキーでも少しはあったりするのですが…)。それは薬っぽいハーブ感とでも言うかクセのあるスパイス香とでも言うのか、とにかく私としてはバーボンに求める風味ではありません。それが少し香る程度なら崇高性を高めるのでアリなものの、他のフレイヴァーを圧倒するほどになると話は変わって来ます。これが私個人が近年の長熟ターキーをあまり評価しない理由です。アロマ以外でファーザー&サンの良い点としては、飲み終えた今にして思うと、飲む以前に気になっていたプルーフィングの低さ、即ち加水量の多さは、却ってフルーティさを引き出していたのかも知れず、飲み易さの一点に関しては功を奏していたように思います。また、ラベルの豪奢な雰囲気はなかなか良いのでは?

Value:メーカー希望小売価格は約70ドル程度のようです。日本での流通価格もそれに準じているでしょうか。13年物のワイルドターキー・バーボンが1リットルも入っているのだから、長期熟成酒の価格が高騰している現状を考慮すると、その値段に見合うだけの価値はあると思います。但し、8年101よりディスティラーズ・リザーヴ13年を好む方にのみオススメです。

2022-08-19-00-49-51-470

現在、ワイルドターキーからはエディ・ラッセルが主導するマスターズ・キープという限定生産で概ね長熟の特別リリースがありますが、それがスタートする2015年以前からジミー・ラッセルの主導する限定版の長熟バーボンがありました。ワイルドターキー・トリビュート15年はそうしたリリースの一つで、2004年に発売され、アメリカ国内版と日本輸出版のニ種類があります。アメリカ流通の物は101プルーフでのボトリングで5500本(6本入り800ケースの合計4800本という説も)、日本流通の物は110プルーフでのボトリングで9000本の数量とされています。各々はボトルの形状やパッケージングも異なり、アメリカ版は今のラッセルズ・リザーヴに似たボトルを採用してスクロール式のボックスに、日本版は旧来のケンタッキー・スピリットで使用されたフェザーテール・ボトルを採用して紙箱に入っていました。中身に関しては、ジミー・ラッセルも語っているらしいのですが、両トリビュートは同一バッチのウィスキーで、ボトリング・プルーフだけの違いのようです。それら二つを比較すると、一般的なコンセンサスは輸出用トリビュートの方が僅かにベターとされています。ハイアープルーフだからでしょうね。
2022-08-19-19-33-19-438
(WT "Tribute" 15yr USドメスティック版のラベル)

このバーボンには次のような逸話が伝わっています。2004年の或る日、マスター・ディスティラーのジミー・ラッセルはワイルドターキーの親会社であるペルノ・リカールから、記念品としてリリースするためのバレルの選定を依頼されました。彼はその意図を、きっと2005年に訪れるオースティン, ニコルズ&カンパニー設立150周年記念のためだろうと思いました。ところが実際には、経営陣の計画はジミーが蒸溜所に勤務し始めて50周年を迎えることを「トリビュート」する記念ボトルの作成でした。つまり、工場で行われていることの殆どを知り尽くした男に、サプライズのため?秘密裏に依頼していたのです。
ジミーが選んだのは、ある段階からバレルをリックハウスの低層階へと移し、ゆっくりと熟成させ特別に育ったバレルでした。ケンタッキー州の蒸し暑い夏にチャード・オークの新樽で寝かせたバーボンは、スコットランドの寒冷な気候や使用済みの樽で寝かせるよりも遥かに早く熟成し、ケンタッキーでの熟成はスコットランドでの熟成の3倍に匹敵すると表現される場合もあります。ワイルドターキー蒸溜所では、もっと熟成するに値しそうだと判断されたか、或いは単純に熟成の進んだバレルを倉庫の涼しい場所に移すなどして慎重な管理を行います。そのため、通常バーボンには不適切とされる熟成期間を経ていたにも拘らず、そしてジミーの哲学に於いても8〜10年の熟成がバーボンに最適とされているにも拘らず、それらは当時のワイルドターキーのストックの中で最も上質と見做せるものでした。「ホワイト・オークのスティックをチューイングしているような味わい」ではない「シュガーバレル」です。ジミーによれば、これほど古く、それでいて絶妙なバーボンになるのはほんの一握りのバレルだけだと言います。上品なメープルシロップを思わせる華やかな香り、ビターチョコのような重く奥深いコク、大胆なスパイス、レザーのような複雑な風味が鼻に抜けるダークなウィスキー。ちなみに、このバーボンの熟成年数を考えると、まだバレル・エントリー・プルーフが変更される前なので(*)、日本版の110プルーフはバレルプルーフに近いボトリングでしょう。

US版トリビュートのスクロール式の箱には次のような賛辞が記載されていました。
ジミー・ラッセルのワイルドターキー・バーボンへの50年に渡る貢献を記念して、限定版の15年熟成のスモールバッチ・バーボン「トリビュート」を提供できることを誇りに思います。この「ザ・マスター・ディスティラー」へのオマージュは、ワイルドターキー・ケンタッキー・ストレート・バーボン・ウィスキーを世界最高のバーボンとするための彼の半世紀に渡る情熱と献身を真に反映したものです。

偖て、こちらは今回のバー遠征に共に行った友人の注文品を一口だけ頂いたものです。その友人は、他にはワイルドターキー8年新旧(スケッチと横向きフルカラー・ラベル)やラッセルズ・リザーヴ・シングルバレル・ライ、ジャックダニエルズのシングルバレル三種の飲み比べ等をしていました。では、最後にトリビュート15年の感想を少しだけ。

FotoGrid_20220821_084248706
WILD TURKEY TRIBUTE Aged 15 Years 110 Proof
BATCH # JR-8904
BOTTLE # 8605
その熟成期間の割に、確かに口蓋で凄く甘味を感じました。余韻はややビターで、甘さに流されず引き締める感じでしょうか。オークの存在感は支配的ですが、ワイルドターキーの近年の長熟プレミアムに見られたキツさや苦味や渋さはなく、全体的にバランスの良い熟成加減に思います。多少は経年により柔らかさが出てるのかも知れませんが、それ以前に最近の物とは風味の深みが違う次元にあるような気がしますね。
このバーボンは近年オークションでは高騰の一途を辿る銘柄の一つで、大体10万を超えて来ます。あぁ、もう買えないんだなと寂しくなります…。皆さんもバーで見かけたら飲んでみて下さい。
Rating:91.5/100


*ワイルドターキー蒸溜所のバレル・エントリー・プルーフは、2004年に107から110 に、2006年に110から115へと変更されました。

2021-01-27-09-09-35

現在のバーボン・ブームは「プレミアム」なバーボンがその人気を助長しているように見えます。多くのブランドは長年の主力製品をプレミアム化しました。特殊な環境下で熟成させたり後熟を施したり、高価なボトルに入れたり新規のラベルを貼り付けたり、壮大なストーリーを宣伝して、数量限定や割り当て配給にすることにより、時には100ドル超の高価格帯の製品を追加しています。また、ここ10年の間に登場した多くの新しいバーボン・ブランドも、目新しいボトルや凝ったラベルを用いてプレミアム感を演出し、消費者へのアピールをしています。それらを首尾よく手に入れ、SNSで自慢気に披露するのはよく見る光景です。ワイルドターキーの製品にもプレミアムなマスターズ・キープというシリーズがあります。レアな物を手に入れたり飲むことは、我々の気分を高揚させ、魅惑的で貴重な経験をさせてくれるでしょう。しかし、バーボン愛好家はそのようなプレミアム製品だけでなく、絶対的なお気に入りの安くて旨いバーボンも同時に愛するものです。
そう、ワイルドターキー101のことを言っています。熱烈なターキー信者は、もしも貴方の残りの人生でバーボンを一種類だけしか飲めないとしたら何を選びますか?と訊ねられたら、必ずやワイルドターキー101と高らかに宣言するに違いありません。それは彼らがワイルドターキー101を否定できない価値のある素晴らしい製品であると知っており、他のアメリカン・ウィスキー製造業者には到達できない何かがあると信じているからです。60年以上前、19歳のジミー・ラッセルはケンタッキー州ローレンスバーグの蒸留所で働き始め、後にマスター・ディスティラーに昇進し、今日でも共同マスター・ディスティラーである息子のエディ・ラッセルと共にそこにいます。変転の多い世の中にあって、これは何の誇大宣伝も必要としない紛うことなき伝説と伝統です。過去にワイルドターキーの特別なボトリングは幾つか発売されていますが、バーボン・ブッダと称される男の魂を最も体現するのはワイルドターキー101に他なりません。長らく卓越性の基準であったボトルド・イン・ボンド規格を大幅に上回る熟成期間と、その法定プルーフを僅かに越える1プルーフの追加を行うことで、見た目にも美しい並びの「101」という象徴的な数字をもつバーボンは、常に信頼できる品質を誇りながら何時でも手頃な価格であり続けました。頑固だけど気さく、厳しいけど優しい、まるでジミーのように。

2021-02-18-05-31-03
(2015年の終わり頃から採用されたスケッチ・ターキー・ラベル)

日本人にとってワイルドターキーの定番中の定番と言えば今でも8年表記のある101。1992年以降、アメリカ国内の101からはエイジ・ステイトメントが削除されNASの6〜8年熟成となりましたが、輸出市場の日本では8年物が流通し続けているのです。その理由を或るインタヴューでエディは、日本の消費者は味の判る方が多いからというようなことを言っていました。本当かどうかは怪しいですが、日本向けの建前としてはそうなのでしょう。また或るバーのオウナーの方が宣伝のため来日していたエディに直接尋ねたところ、「日本人は熟成年数でボトルへの評価を変えるから」という趣旨の発言があったそうです。こちらが本音のような気がしますね。いずれにせよ、日本を特別扱いしてくれていることには感謝しかありません。

同時期のエクスポート8年とアメリカ国内流通NASを飲み比べた海外のターキー・マニアの方によると、味わいはどちらもモダン・ワイルドターキーのコア・フレイヴァーを共有し、明確な差はそれほど感じないとのこと。エイジ・ステイトメントの有り難みは確かにありますし、熟成年数の明確な違いはフレイヴァー・バランスを変えますが、寧ろ実際にはバッチングにどのようなバレルが選択されたかの方が重要なようです。ワイルドターキーでは毎年、全てのリックハウスから均等にバレルが選ばれる訳ではありません。各バッチに「収穫」されるバレルは、その時「旬」の限定された選りすぐりのリックハウスから、成熟度と味に基づいて引き出されることが知られています。或る時はタイロンのB、D、H、K倉庫から多く引き出され、別の年はG、M、O倉庫から、また或る年はキャンプ・ネルソンのAとF倉庫から多く引き出されるという具合に。ワイルドターキーは比較的バッチやロット間の味わいの変動が大きそうな印象がありますが、もしかするとここら辺がその理由の一端なのかも知れませんね。
エディ・ラッセルの息子でブランド・アンバサダーのブルースは某掲示板で、2018年のワイルドターキー101には通常の8年より10年原酒が多く含まれていると述べ、ターキー愛好家をざわつかせました。或る著名な愛好家は機会を待ってさっそく「仕事」に取り掛かりました。彼によると、2018年前期の物は2017年の物と比較してプロファイルに大きな違いは見つからなかったらしいですが、2018年後期の物(レーザーコードがLL / GG〜LL / GJの物)はとても優れていたそうです。そして2019年ボトルも概ね良さげな評価に見えます。逆に2020年2月のハンドル付リッター・ボトルは「オフ」バッチだったという報告もネット上で話題になりましたが、これは極めて稀な例でしょう。まあ、これらはNAS101の話。今回レヴューに取り上げるのは日本向け8年101の推定2019年ボトルです。

私はここ最近、ワイルドターキーの限定版やレアブリード等は飲んでいましたが、スタンダードな8年101を飲むのは約2年ぶり。実を言うと、敢えて飲むのを避けていたのです。その理由は、以前投稿したレアブリード116.8のレヴュー時に言及した件が関係しています。
ワイルドターキー蒸留所は旧来のブールヴァード蒸留所から2011年に新しい蒸留施設へと転換しました。新しい施設の生産能力は年間1100万ガロンで、旧蒸留所の2倍以上です。新しいビア・スティルとダブラーは古い物と全く同じ大きさであり、全体的な生産容量の増加はより大きなクッカーとファーメンターから由来しています。新原酒を含むNAS101を飲み比べたアメリカの方によると、どうやら旧原酒よりもナッティな傾向が強いらしい。レアブリード116.8を飲んだ時、フレイヴァー・プロファイルがそれまでのレアブリードとはかなり違う印象を受けました。それはおそらく新しい蒸留施設の6年原酒を多く含むからなのでは?と推測し、ならば日本限定の8年101も単純計算で2019年のロットから劇的に味わいが変わるかも!と楽しみに待っていたのです。で、たまたま近所のスーパーに並んでいたワイルドターキー8年101が2019年ボトリングぽい、じゃあ買ってみるか、と。なので、さっそく注いでみましょう。

2021-01-25-17-35-42
WILD TURKEY AGED 8 YEARS 101 Proof
推定2019年10月ボトリング。レーザーコードはLL/HJ。スパイシーヴァニラ、香ばしい焦げ樽、クレームブリュレ、ドライアプリコット、チョコチップクッキー。口当たりはオイリーではないがゆるくもない。味わいはかなりフルーティで、僅かなレーズンと微かなチェリー。液体を飲み込んだ直後のスパイシーなキックはなかなか。余韻はややドライなウッド・ノートと穀物が主で、ほんのりナッツが香る。
Rating:86.5/100

Thought:久しぶりに飲んだせいか、あれ?こんなに旨かったっけ!?というのが正直な感想です。熟成感も丁度いいし、バーボンの美味しい基本的なフレイヴァーが各々、実にバランス良く感じられます。ブラインドで試せばもう少し格上の物と間違えそう。唯一、余韻は深みに欠けるのがウィークポイントかな。日本では、ターキーの現行ボトルとオールドボトルを比較して、薄くなったとかコクがないとか、樽のえぐみが出てるとかアルコール感が強いとかよく聞く(見る)のですが、自分にはちょっと信じられません。凄く良く出来たバーボンという印象です。まあ、オールド派の言いたいことは分かりますし、確かに私もそのようなことを言ってしまう時があります。オールドボトルの方がダークチェリーや複雑なスパイス、アーシーなフィーリングの現れが感じ易く美味しい、とか。ですが、オールドボトルはそれらに加えてオールド臭と言うのか古びた風味が強過ぎることも多いです。それに較べると現行品はフレッシュ感が美味しいので、つまりは一長一短…。どっちも愛せばいいんじゃないの?と自戒の念を込めて言っておきましょう。
そして、上述の新原酒の件ですが…、うーん、どうでしょうね、2年前に飲んだ時より美味しくは感じたのですが、それはここ最近、私が自分の苦手な長期熟成の限定版ワイルドターキーを飲み続けていて、久しぶりにスタンダードな8年を味わったからなだけなのかも知れません。ただ、フレイヴァー・プロファイルはそれほど変わったとは感じませんでした。サイド・バイ・サイドで比べてる訳でもなく、記憶と比べてるので曖昧ですが。
このボトルはおそらく2019年10月のロットと思われます。となると、このボトルにはギリギリ新原酒が混和されていない可能性もあり得るでしょう。逆にこのボトルは新原酒で構成されているが、新原酒と旧原酒はそこまでの著しい大差がない可能性もあります。ここはもう一度、2020年か2021年のボトルを飲んでみるしかなさそうです。既にそれらを飲んだことのある皆さんはワイルドターキー新施設の蒸留原酒をどう思いましたか? コメントより感想をどしどしお知らせ下さい。そう言えば、2020年11月には、アメリカの或る州では早くも新ボトル・デザイン(エンボスト・ターキー)が流通し始めました。そのうち日本流通の物も切り替わって行くのでしょう。見た目が変わると味も変わったように感じ易いので、またその時に試すのもいいかも知れませんね。

Value:相場は大体2500〜3500円くらいでしょうか。間違いなく購入する価値はあると思います。と言うか、これを愛さず何を愛せと言うのか…(笑)。


追記:こちらを投稿後、知人よりLL/GDのレーザーコードを持ったフラスク・ボトルの物を頂きましたので、追記の形で少し感想を書いておきます。

推定2018年4月ボトリング。ややオレンジがかったアンバー。キャラメリゼ、香ばしい焦げ樽、炭、コーン、ペッパー、僅かにフローラル、栗、オレンジが少々。口当たりはややオイリー。パレートは甘みもあるが刺激的なスパイシーさも。余韻はミディアムショートでドライかつ最後に苦み。
Rating:84.5/100

ここで取り上げている推定2019年のボトルと比べると、ダークなフルーツ感が欠け、香ばしさに偏っている印象でした。サイド・バイ・サイドで較べてはいないのですが、明らかにフレイヴァーのバランスが異なります。私としては完全にLL/HJボトルの方がクオリティが高いと思いました。これ、アロマは心地良いのですが、味わいと余韻が平坦過ぎです。オールドボトルのワイルドターキーと比較して現行ボトルを異常に低く評価する人はこれと同等の物を飲んでいるのではないか?という疑念が湧きますね。

↑このページのトップヘ