バーボン、ストレート、ノーチェイサー

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タグ:15年

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ノアーズ・ミルはケンタッキー州バーズタウンのウィレット蒸溜所(KBD)で製造されているスモールバッチ・ブティック・バーボン・コレクションの四つのうちの一つです。その他の三つはローワンズ・クリーク、ピュア・ケンタッキーXO、ケンタッキー・ヴィンテージとなっています。価格から言うとノアーズ・ミルはこの中で最も上位の位置付け。コレクションの成立は90年代半ば(一説には94年)とされます。当時の業界ではプレミアムなバーボンが胎動し始め、ジムビームもスモールバッチ・コレクションを開始するなど、そのコンセプトは軌を一にしていました。
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(画像提供K氏)

このバーボンのブランドの名前は、シンプルに地元のグリスト・ミルに由来するとか、蒸溜所の敷地内を流れる川に嘗て在った、ノアなる人物が所有もしくは彼にちなんでそう呼ばれた水車小屋に由来すると言われていますが、詳しくは分かりません。絵を見る限り、開拓時代にまで遡りそうな古めかしいミルですね。スモールバッチ・ブティック・バーボン・コレクションのうちノアーズ・ミルとローワンズ・クリークは、手描き風のラベルの雰囲気やワイン・タイプのボトルといった共通点から、姉妹品のような扱いをされていました。個人的にはオールド・タイミーな雰囲気のラベルや中身が見え難い色の付いたガラスは好きなデザインなのですが、昨今のアメリカン・ウィスキーの隆盛を経た現在のアメリカのウィスキー愛好家の中には古くさいラベルだからアップデートが必要との意見もあるようです。全てのノアーズ・ミルは114.3プルーフでのボトリングとなっています。スモールバッチ製品なのでシングルバレルではないのですが、小数点まで使ったボトリング・プルーフはハンドメイド感の演出なのでしょうか? まあ、それは措いて、このノアーズ・ミル、初登場から今に至るまで外観はそれほど大きく変化しませんでしたが、中身はかなり変化しました。ここからはその変遷を辿ってみたいと思います。但し、ノアーズ・ミルに限らず、KBDことケンタッキー・バーボン・ディスティラーズがリリースしていたソースド・バーボンの中身は明確には判りません。周知のように、ウィレット蒸溜所は2012年から自家蒸溜を再開しましたが、それまではKBDとして社長のエヴァン・クルスヴィーンは他の蒸溜所から優れたウィスキーを調達して自社倉庫に貯蔵し、それらを自社ブランドとしてボトリングするか、または蒸溜所を持たない業者向けにバレルの選定からバッチングとボトリングまでのサーヴィスを提供していました。従ってノアーズ・ミルも他の製品も、発売からある時点までは実際には別の生産者によって蒸溜され、KBDによってブレンド及びボトリングされたものでした。彼らは自らの製品に就いて明瞭に語ることは殆どなく、どこで蒸溜されたウィスキーなのかは推測の域を出ません。軈て、自社の蒸溜原酒が熟成するにつれ、それらはボトリングされるようになり、2020年頃には殆ど全ての製品がバーズタウンにある自社製に切り替わっていると見られています。ここら辺の近年のノアーズ・ミルもバーボン愛好家からバッチによって味わいにバラつきがあると指摘され、もしかすると生産年によってマッシュビルを変更している可能性があるし、熟成年数は正式には公開されていないので他ブランドとどういった造り分けをしているのかイマイチ解かり難いです。これらを念頭に置いて見て下さい。

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発売されてから暫くのノアーズ・ミルには15年熟成の表記がありました(ローワンズ・クリークは12年)。熟成年数はメイン・ラベルの上に斜めに貼られた細いラベルに余り目立たない感じで記載されていました。これらはボトルの横に貼られたバッチ・ラベルに、蒸溜年とボトリング年が手書きで記されています。但し、初期の物は蒸溜年のみが記されていたようです。「C-30-79」や「H-17-84」のような感じです。これは一説には、バッチングに使われたバレルの中で最も古い物の年数と解釈されています。おそらく90年代半ばから後半に掛けてはそういう仕様だと思います。私は実物を看たことがないですが、おそらく初期ノアーズ・ミルは瓶底に生産年の刻印がないタイプのボトルなのでしょう。だからこそ、ボトリング年を発売年とほぼ等しいと見做した場合に、この生産年が記載されていないことが、発売年の明確化を阻む要因となっているのかも知れません。2000年代に入ると、上の画像のような蒸溜年とボトリング年とバッチ番号が書かれる仕様となったと思われます。その後は或る時から「13-71」のようにボトリングした年とバッチ・ナンバーのみの単純な仕様になりました。

ノアーズ・ミルの初期のバッチの多くは、15年以上熟成された古いバレルを使用していたと言われています。ネット上で見かけた最も古いバッチは「C-7-74」でした。74年に蒸溜でノアーズ・ミルの初発売が90年代半ばとされているので、仮に94〜96年だとすると、中身の原酒は15年を遥かに上回る熟成年数になります。ボトリングが「6-21-01」と記載された2001年ボトリングの「01-42」バッチでも、蒸溜は「3-22-83」とあり、中身に使われたバーボンは最低でも18年熟成となるでしょう。おそらく発売当初は豊富にあった長期熟成バレルはバーボン需要の増加に伴って少なくなり、ノアーズ・ミルとローワンズ・クリークの両ボトルともエイジ・ステイトメントを失いました。細いラベルにあった文言が「aged in wooden barrels for Fifteen years」から「aged in wooden barrels until fully Mature(完全に成熟するまで熟成)」という表記に変わったのです。
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切り替わりの正確な時期が特定できないのですが、2006年頃からではないかとの憶測があります。しかし、2007年バッチの15年物があるとの証言もありました。なので2007年途中か2008年あたりから切替わっているのかも知れません。そして、NASとなってからは若いバレルも混和するようになり、4〜20年熟成のバレルをブレンドしているとされています(2年から20年という説もあった)。2013年後半頃には、これまたローワンズ・クリークとノアーズ・ミルともに、ワックス・トップだったものがフォイル・トップへと変更されました。バッチナンバーが14のワックストップがあったという情報を見かけたので、2014年から15年に掛けて段階的にフォイルトップへと変わったのかも知れません。これらのワックス・トップとフォイル・トップにはテイスティング・プロファイルに違いがないと考える人もいれば、あると信じる人もいました。あると信じる人達はより若くなったと感じたようです。まあ、ワックスかフォイルの違い以前に、ノアーズ・ミルにはバッチ間の差もかなりあると言われています。そして、ウィレットの製品は現在では100%自家蒸溜物に移行したと考えられています。しかし、一体いつノアーズ・ミルが自身の蒸溜物に切り替わったかはよく判りません。某バーボン掲示板に「今は全てウィレット製」と蒸溜所の人に聞いたという2019年11月の時点での書込みはありました。

偖て、では自家蒸溜原酒に切替わる前のノアーズ・ミルの中身は何なのか? これから幾つかの推測を紹介します。諸説あるうち、KBDのバーボン全般に就いて昔から最も言われていたのは、すぐお隣にあるヘヴンヒルから余剰在庫だったバルク・ウィスキーを購入し、それをボトリングしているだけ、と云うものです。嘗て蒸溜所が余剰バレルを売りに出す際は、それらを20個、50個、100個、200個といった単位で纏めて出品し、ロット単位で入札を受け付けていたため、購入者であるNDP(非蒸溜業者)は優良品と不良品が混ぜ合わせになったバレルを購入することになり、それがためにNDPのリリースするバーボンはバッチ毎の味のクオリティに差があるとまことしやかに囁かれたりしていました。しかし、KBDは長年に渡ってほぼ全ての主要な蒸溜所(メーカーズマーク以外とされる)のウィスキーを入手しており、彼らは個性的なフレイヴァー・プロファイルを得るために異なる蒸溜所のバレルを混ぜ合わせていたとも言われています。何でも2つかそれ以上(3つか4つ)の蒸溜所のウィスキーをマリッジしていた、と。KBDの社長エヴァン・クルスヴィーンは手持ちのウィスキーから素晴らしい風味を生み出す達人であり、様々な業者から入手可能になる度にバレルを調達していた結果、彼とブレンディング・チームは少量のウィスキーをブレンドして各ブランドに合う風味を造り出すことに熟練するようになった、と。
また、上に述べた4年から20年のブレンドとされるNASのノアーズ・ミルには少しウィーデッド・バーボンが含まれていたと云う噂があります。と言うか、ライ麦比率の高い物と低い物、ウィーテッド・バーボンなど、様々なマッシュビルをブレンドしているという憶測がよく見られます。これらは従来の物と較べると、やや若い味がするとか、若いアルコールのキツさがあるとの指摘が見られ、使用原酒の構成は主に若い熟成のバーボンに少し長熟バーボンが混じっている配分なのではないかと考えられています。そしてNASのノアーズ・ミルは次第に4〜15年のブレンドになったという話も何処かで見かけました。ブレンドの割合はともかく、それらに使用されたと目されるウィーテッド・バーボンはユナイテッド・ディスティラーズ(UD)から購入したのではないかと推測されています。同社が結成された後、彼らは1987年から1992年に掛けて、当時の2大ブランドだったジャック・ダニエルズやジムビームに対抗するブランドとして、元々は南部限定だったレベル・イェールを世界展開する戦略を推進しました。ユナイテッド・ディスティラーズはウィーテッド・バーボンの生産量を4倍に増やし、新しい蒸溜所の建設を計画し、それが後のニュー・バーンハイム蒸溜所となりました。加えて、1991年にはオーウェンズボロにあるグレンモア蒸溜所を1億6100万ドルで買収しています(グレンモアはメドリー蒸溜所を数年前に買収していた)。これによってユナイテッド・ディスティラーズの海外市場に向けた戦略のためのアメリカン・ウィスキーの在庫は充実しました。1992年には傘下のオールド・フィッツジェラルド蒸溜所での蒸溜を停止し、生産を新設されたバーンハイム蒸溜所に移管します。そこでもウィーテッド・バーボンは生産されたでしょう。しかし、急に方向転換したUDは1990年代を通じてアメリカで所有する施設やブランドや在庫を競合他社に売却しだします。彼らのウィーテッド・バーボンの在庫は膨大でした。聞くところによると、UDはウィーテッド・バーボンをシェンリー系譜のブランドだったオールド・チャーターやグレンモア系譜のブランドだったケンタッキー・タヴァーンの一部に使用したとされます。更なる余剰在庫は売りに出され、1994年当時、新興のウィスキー・ボトラーはスティッツェル=ウェラーのウィーテッド・バーボンを1バレル200ドルで購入することが出来たと言います。それらはおそらく、ジェファソンズの一部の製品や、ジュリアン3世のパピー・ヴァン・ウィンクル、バッファロー・トレースのウェラー、マーシィ・パラテラのヴェリー・オールド・セントニックなど多くのブランドの基となったと思われます。そして、後にウィレット・ファミリー・エステートのブランドで旧バーンハイム蒸溜所のクリーム・オブ・ケンタッキー・ライが長熟ライとしてリリースされ、ウィレット蒸溜所の名声を高めたのは周知のところ。こうした背景を考えると、KBDがUDからウィーテッド・バーボンをそれなりの量購入していたとしても不思議ではなく、それらをノアーズ・ミルに使っていたという憶測も強ち的外れではなさそうに感じます。と言うより、1987年以降のKBDのバーボンの主な供給源の一つがUDだった可能性も指摘されています。
それともう一つ取り上げたい事柄があります。以前投稿したローワンズ・クリーク12年のレヴューの時には敢えて書かなかったのですが、その初期の物もかなり古いバレルが使われていると考えられており、旧ウィレット蒸溜所産のオリジナルのバレルがブレンドに使われているのではないかという噂がありました。某有名バーボン掲示板に於いて常連の投稿者は、ローワンズ・クリーク12年を或る時に飲んで大変驚いたと言います。それはヘヴンヒル製品の特徴であるキャラメル、スモーク、シリアルのような風味が欠けており、もっと濃厚でフルーティーな味わいだったとのこと。そして、彼が手に入れた「スピリット・オブ・ケンタッキー」という薄い雑誌には1960年代の記事が再録されており、それは旧ウィレット蒸溜所のディスティラーだったチャールズ・トマソンが昔乍らのバーボンに就いて回想するものでした。その記事でトマソンは、伝統的なバーボンにはブーケがあって、穀物を豊富に使用したマッシュビルから来るしっかりとしたボディを持ち、フルーティーな香りを放つ味わいが不可欠だと述べ、それを「熟したリンゴ」に例えつつ他に類を見ない独特な香りだと表現していたらしい。件の投稿者が飲んだローワンズ・クリーク12年は正にそのような味であり、繊細でありながら力強く、ブランディのような後味が残ったそう。そこで投稿者は、ローワンズ・クリーク12年はラベルに記載された年数より遥かに古い1970年代に蒸溜された旧ウィレット蒸溜所の今は失われたウィスキーであると信じたい、と書き込んでいました。その真偽は扨措き、ローワンズ・クリーク12年に旧ウィレットの蒸溜物が入ってる可能性があるなら、より長い15年という熟成表記をもつノアーズ・ミルの方が旧ウィレット産の蒸溜物を使っている可能性は高くないですか? 先に例に出した70年代蒸溜表記のある初期のノアーズ・ミルであれば、旧ウィレット蒸溜所産のバレルだけ使ってたなんてこともあり得えなくはないのでは?
あ、あともう一つ触れておきたいことがありました。ノアーズ・ミルのラベルには「genuine BOURBON whiskey」と書かれています。多くのバーボンがケンタッキー州で製造され、「ストレート」として造られ、これぞ「本物」と言いたげに「ケンタッキー・ストレート・バーボン・ウィスキー(KSBW)」と名乗る中、ここには「ストレート」と「ケンタッキー」という用語がありません。とは言え、現在のウィレット蒸溜所のウェブサイトでは「ストレート・バーボン」と明記しています。しかし、この表記が一般的ではないところに着目してノアーズ・ミルの中身を推理する人もいます。「ケンタッキー」という表記がないのは、例えばインディアナ州原産のバーボンがブレンドされているからそう名乗らないのではないか、と。また「ストレート」を名乗るには、着色料や香料が不使用で少なくとも2年間は新樽で熟成させなければなりません。では如何なる理由でラベルに「ストレート」の表記がないかと言うと、KBDは調達したウィスキーを倉庫に入れ熟成させている、つまり再熟成を行っており、その際に必ずしも新樽を使うとは限らないから、との説明を見かけました。この件に関しての真偽もこれまたはっきりしませんが、ノアーズ・ミルに限らず、KBDがマーシィ・パラテラのためにボトリングした諸作にはストレート表記のない物(ジャズクラブやアウトローなど)が多く、昔から何故だろうという疑問はあったので一応書いておきました。ちなみに自家蒸溜の物はKSBWで間違いないと思います。
ここまで縷々書き連ねたことを総合して考えると、もしかしたら旧ヘヴンヒル、旧バーンハイム、新バーンハイム、ヘヴンヒル・バーンハイム、或いはウィレットだけのように単一の蒸溜所のバレルのみのバッチもあったのかも知れないし、またはヘヴンヒルをメインとして必ずその他の複数の蒸溜所のバレル、特にウィーデッド・バーボンを混ぜていたのかも知れない。まあ、何を言っても、残念ながらエヴァンが既にこの世を去ってしまった今(2025年9月24日に死去)、バッチ毎の詳細は永久に謎に包まれたままではあります。我々としては実際に飲んでみて、ヘヴンヒルぽいのかヘヴンヒルぽくないのか、小麦みを感じるのか感じないのか、そうした事を仲間と共に討論してみたりするのが謎のウィスキーに対する楽しみ方なのではないでしょうか。では、続いて新ウィレット蒸溜所の原酒が使われたノアーズ・ミルに移りましょう。

現在のウィレット蒸溜所には以下のような4つの異なるバーボン・マッシュビルがあります。

①オリジナル・マッシュビル
72%コーン/13%ライ/15%モルテッドバーリー

②ハイ・コーン・マッシュビル
79%コーン/7%ライ/14%モルテッドバーリー

③ハイ・ライ・マッシュビル
52%コーン/38%ライ/10%モルテッドバーリー

④ウィーテッド・マッシュビル
65%コーン/20%ウィート/15%モルテッドバーリー

このうちノアーズ・ミルは①のオリジナル・マッシュビルで、バレル・エントリー・プルーフは125とされています。比較のためウィレット蒸溜所のその他の日本で展開されている通常ラインナップのバーボンのマッシュビルも紹介しておきます。

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◆ローワンズ・クリークはオリジナル・マッシュビルで125バレル・エントリー・プルーフ。
◆ピュア・ケンタッキーXOはオリジナル・マッシュビルのバーボンを85%にハイ・ライ・マッシュビルのバーボンを15%で、どちらも125バレル・エントリー・プルーフ。
◆ケンタッキー・ヴィンテージは125バレル・エントリー・プルーフのオリジナル・マッシュビルのバーボンを85%に107バレル・エントリー・プルーフのハイ・コーン・マッシュビルのバーボンを15%。
◆ジョニー・ドラム・プライヴェート・ストックはオリジナル・マッシュビルのバーボンを65%にハイ・ライ・マッシュビルのバーボンを35%で、どちらも125バレル・エントリー・プルーフ。
◆オールド・バーズタウンはオリジナル・マッシュビルで125バレル・エントリー・プルーフ。
◆オールド・バーズタウン・エステート・ボトルドはオリジナル・マッシュビルで125バレル・エントリー・プルーフ。
◆ウィレット・ポットスティル・リザーヴはウィーテッド・マッシュビルで115バレル・エントリー・プルーフ。

ピュア・ケンタッキーXO、ケンタッキー・ヴィンテージ、ジョニー・ドラム・プライヴェート・ストックの3つは別々のマッシュビルのバーボンをそれぞれの割合で配合し、ウィレット・ポットスティル・リザーヴは1つだけ小麦バーボンと造り分けが判り易いですが、ノアーズ・ミルとローワンズ・クリークとオールド・バーズタウンは同じマッシュビルなので、どういう造り分けか判りません。おそらく熟成年数と倉庫のロケーションの違い、またはフレイヴァー・プロファイルに基づいた選択、或いはバッチングに使用する樽の数やクオリティに差があるのかも知れませんね。ノアーズ・ミルの熟成年数に関しては、2019年頃は4~7年、2021年頃は通常は4~8年という情報を見かけました。これは自社蒸溜原酒が熟成期を迎える時期を考慮すると、納得できそうなリアルな熟成年数ではあります。で、上記のマッシュビルがウェブサイトに記載されるようになったのはここ数年(2024年後半〜25年前半あたり?)のことで、もう少し前はよく判らない状況でした。現在は上のマッシュビルで間違いないとは思うのですが、その公にされる前に噂で聞いていたマッシュビルとは異なるので、もしかすると2020年前後でレシピを変更してる可能性もあるのかなと個人的には思いました。2016〜17年あたりと2020年以降ではフレイヴァー・プロファイルに随分と差があるような気がしたのです。また、よく分からないのが他の蒸溜所産のウィスキー、つまり何処かから調達した旧来のストックと、自前の蒸溜所産の新しいウィスキーを混合していたのかどうかです。私は味わい的に混ぜてないような気がしていたのですが、海外のバーボン・レヴュワーの中には2017年以降にウィレット自社製バーボンの比率は年々劇的に増加したと言ってる方もいました。皆さんはどう思われますか? バッチ毎の味わいの違いに関する情報などと合わせて、仔細に精通している方は是非ともコメント欄より情報提供下さい。では、そろそろ注ぐ時間です。今回は自分の手持ちの15年表記のある2006年のバッチと、NASの2016年および2023年のバッチを開封しました。この3本に加え、埼玉のBar Fiveさんの協力で15年の2つのバッチ違いを提供頂く機会がありまして、お陰で15年が3種類、全体で5種類のノアーズ・ミルの飲み比べが出来ました。ファイヴさん、ありがとうございます、バーボン繋がりに乾杯!

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家の3本を較べると、古い方がより色は濃い。古いノアーズ・ミルはラベルの質感と色味も少し違いがあります。個人的には古いラベルの方が好きですね、新しいものはなんかボヤケてる。

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NOAH'S MILL 15 Years 114.3 Proof
BATCH QBC № 06-37
Distilled 3-25-91
Bottled 4-10-06
2006年ボトリング。濃いブラウン。糖蜜、ベーキングスパイス、オールドファンク、ハニーバターピーナッツ、サンダルウッド、レーズン。少しカビっぽく僅かに花の香り。アルコール刺激の少ないシルキーな口当り。深く甘い、ドライフルーツの味わい。余韻は思ったよりは短いものの、奥行のあるオーク香が心地良い。
Rating:88.5/100

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(画像提供Bar FIVE様)
NOAH'S MILL 15 Years 114.3 Proof
BATCH QBC № 06-89
Distilled 4-30-91
Bottled 10-11-06
2006年ボトリング。香りは僅かにフルーティ。クローヴ、シナモン、アーモンドチョコレート、ヨモギ、樟脳、枯木。余韻は頗るハービー。
Rating:84.5/100

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(画像提供Bar FIVE様)
NOAH'S MILL 15 Years 114.3 Proof
BATCH QBC № 07-41
Distilled 2-21-92
Bottled 3-30-07
2007年ボトリング。上の2つのバッチより薄い色。香ばしい樽香。蜂蜜、フェンネル、黒糖、ブラッドオレンジ、僅かな林檎。上記2つより爽やかな柑橘があった。甘さとビターさのバランスが良い味わい。余韻はややドライでナッツが揺蕩う。
Rating:88/100

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NOAH'S MILL NAS 114.3 Proof
BATCH QBC № 16-25
2016年ボトリング。カラメル、銅、ナッツ、醤油、オレンジ、チョコレート、オールスパイス、僅かなチェリー、ミルクコーヒー。香ばしく甘い香り。こってりとした口当り。穀物の旨みとミルキーな味わい。余韻は期待より短いがナッティで芳しい。
Rating:88/100

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NOAH'S MILL NAS 114.3 Proof
BATCH QBC № 23-26
2023年ボトリング。スイカの青いところ、グレープ、鰹節、ビターチョコ→ブラウニー、僅かな紅茶、シナモン、ピンクペッパー、コーンキャンディ。ほんのりフローラルな香り。オイリーな口当り。穀物の旨みとややビターな味わい。林檎の蜜の余韻。
Rating:83→86.5→88/100

Thought:06-37は旨いとしか言えない。しっかりと甘みがありつつ、深みのあるオークの香りにドライフルーツ感、そこに枯木や土っぽさがあって長熟バーボン愛好家には堪らないやつだと思います。
06-89は、同じ年だからもっと似ているのかと想定していたのですが、06-37とは全然違う味わいでした。こちらはスパイス&ハーブが効いていて、もっと言うとクローヴ爆弾といった感じかな。最も複雑な木材の風味がありました。
07-41は、これまた上の2つとも違っていて、爽やかな柑橘類の風味も効いていて、樽感も幾分ブライトな印象。全体としてフライヴァーのバランスが良い良質のバーボンかと。
16-25は、エイジ・ステイトメントがなく現行ウィレットでもないという意味で、以前ローワンズクリークのバッチ違い比較を行った時に飲んだ12年ボトリングのバッチを引き合いに出して言うと、そちらが凡庸に感じたのに比べてこちらはかなり美味しかったです。また、以前レヴューしたポット・スティル・リザーヴのシングルバレルと共通の風味があって興味深かったです。ヘヴンヒルぽい?
23-26は、開けたばかりの時は香りのヴォリュームが小さく、味わいも眠っている感じでした。そして、香りが開くのに凄く時間が掛かり、半年掛けてチビチビ飲んでいたら漸く美味しくなりました。但しその段階では、基本的に長熟感はなく、若々しいプロファイルの中で美味しいという程度であり、フレイヴァーが芳醇とは感じませんでした。だから、これはハズレのバッチなのかと思っていました。ところが、その後、更に美味しく変化しまして、なんなら16-25に近いミルキー感が現れ、尚且つフルーティにもなったのでした。レーティングの矢印はそのことを指しています。16-25との比較で言うと、こちらの方がフルーティさはありました。
これら全てに何かしらの共通項を強いて探るならチョコレート感とかココア感、また何かしらのナッツの風味になるでしょうか。で、件の昔のバッチに小麦バーボンが含まれてるかどうかなのですが、正直、私には判りません。入ってると思えば入ってるような気もするし、入ってないと思えば入ってないような気もするのです。このチョコレート感やココア感やナッツが必ずしも小麦バーボン由来のものとも思えないし…。皆さんの意見を伺いたいたころです。
総評として。15年表記のあるものとNASを較べた時、私が長熟バーボンをそれほど好む人間ではないためだとは思うのですが、15年物の方を圧倒的に評価したりNASを思いっ切り下位に位置付ける結果にはなりませんでした。少なくとも自分が飲んだバッチに関しては、全体的にどれもクオリティが高く、味わいはそれぞれ違いつつも点数を付けてみると僅差でした。

Value:「15年」表記のあるノアーズ・ミルは、古い物なのでオークション等である程度の価格は覚悟しなければならないでしょう。おそらく古いバッチであればあるだけ、値段は高騰すると思います。もし貴方が古典的な熟成バーボンを好むなら素晴らしい価値のある製品です。現行のノアーズ・ミルは、アメリカでは地域差がありますが大体60ドル程度、日本では9000円前後で売られています。もし貴方が近年のウィレット蒸溜所のウィスキーのフレイヴァーを愛するなら、バッチ毎の違いはあっても概ねオススメ出来る製品だと思います。これらの中間に当たる時代のノアーズ・ミルもかなり美味しい可能性があるので、価格が高騰していなければ特にオススメです。

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ラッキー・ストライク・バーボンはマーシィ・パラテラのインターナショナル・ビヴァレッジ(アライド・ロマー)のブランドで、日本向けに短期間もしくは一回限り(91年?)ボトリングされたと思われます。ヴァリエーションには12年90プルーフ、13年94プルーフ、15年101プルーフ、17年94プルーフ、ドライ86プルーフがありました。おそらくタバコの「ラッキー・ストライク」との直接的な繫がりはないと思いますが、そのタバコ銘柄の名称の由来はアメリカのゴールドラッシュ時代に金を掘り当てた者が言った「Lucky strike」と云うスラングに由来するらしいので、このバーボン・ブランドもケンタッキーのバーボン鉱脈に眠っていた金に等しい優良なバレルを引き当てた幸運というイメージで名付けられたのではないでしょうか。ボトリングはKBDがしています。
では、肝心の中身は何なのでしょうか? 可能性としては幾つか考えられます。一つは何処かしらの、例えばヘヴンヒルとか旧バーンハイムなどのKBDがストックしていた単一の蒸溜所のバレルをマーシィがピックし、使用しているというもの。或いはエヴァン・クルスヴィーンと共同でピックしたのかも知れない。もう一つはKBDの所有する複数の蒸溜所のバレルをエヴァンがブレンドして提供していたというもの。彼はそうして自らの味わいをクリエイトする達人だったと言われています。更なる一つはマーシィがユナイテッド・ディスティラーズから購入したスティッツェル=ウェラーのバレルをエヴァンがそのままボトリングしたというもの。当時は様々な熟成年数のバーボンが安く買えた時代でした。それは今や伝説となっているスティッツェル=ウェラーでさえも例外ではなかったでしょう。マーシィ自身が語るところでは、自分のプロダクトには非常に多くの様々なバレルを使ったが、2005年以前に作成したブランドにはS-Wを多く使ったそうなので、可能性は高いかと。バーボン探求者は中身を正確に知りたい欲求に駆られますが、もしかするとマーシィやエヴァン本人に中身の件を尋ねてみても、当時あまりに多くのブランドを造り過ぎて何に何を使ったか記憶しておらず、大雑把な回答しかしてくれないかも知れません。そんな訳でとにかく飲んでみるしか…。

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LUCKY STRIKE 15 Years 101 Proof
推定91年ボトリング。テクスチャーは柔らかいがパンチがある。仄かなキャラメル、高尚な木材、豊かなベーキングスパイスの香り。味わいは如何にも長熟という味わいで、タンニンが強く、レザーや土っぽさもある。ダークなフルーツは感じるが、これといった明確なフルーツは言えない。余韻は薬草感を伴ったオールドオークが恐ろしく長く続く。
Rating:87/100

別の機会に17年熟成の物を飲めたので、そちらをおまけで。これは大宮のバーFIVEさんの会員制ウィスキー倶楽部で提供されたものでした。17年は最も数量が少なかったと聞きます。

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(画像提供Bar FIVE様)
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LUCKY STRIKE 17 Years 94 Proof
推定91年ボトリング。赤みを帯びたブラウン。微粒子感のある液体。キャラメル、オールドオーク、オールスパイス、焦がし砂糖、オレンジピール、茴香、僅かに爪の垢、シナモンクッキー。甘く、かつスパイシーなノーズ。とても柔らかい口当り。パレートでは渋みが強い。余韻はスパイシーかつハービー。
Rating:88/100

Thought:長期熟成バーボンは木質な風味と木材由来のハーブ&スパイスの風味が勝ち過ぎて、表層的に似たり寄ったりの風味になると個人的には感じます。だから、正直、飲んでも何処の原酒か全く判りませんでした。ヘヴンヒルと言われればヘヴンヒルのようにも思えるし、スティッツェル=ウェラーと言われればスティッツェル=ウェラーのようにも思えてしまいます。飲んだことのある皆さんはどう思ったでしょうか? コメント欄よりどしどしご感想をお寄せ下さい。
15年と17年を比較すると、プルーフの高い15年の方が美味しいのではないかと思っていたのですが、加水量の多い17年の方が却って自分の苦手な風味が薄まったのか飲み易い上に若干フレイヴァーフルに感じました。但し、これは上に述べたように別の機会に飲んでいます。それ故にサイド・バイ・サイドでもなく、ボトルの状態や私自身の体調を考慮すると聊か信頼性に欠ける意見かも知れません。
マーシィはラッキー・ストライクを含む自分の初期のブランドのジュースに就いて、「stunning」ではなかったけれど常に「really good」だった、と語っていました。おそらく、最上級とまでは言えなくとも多くの製品はその少し下くらいの美味しさではあったという解釈でいいでしょう。これを飲んでみると、確かにそれは的確な表現のように感じられます。

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オールド・ケンタッキーのシリーズは1988年に、バーボンのメッカであるネルソン郡バーズタウンのバーボン造り200周年を記念して発売されました。おそらく日本市場限定の製品だと思います。そのラインナップには、「スペシャル・リザーヴ(15年熟成101プルーフ)」を最高峰として、「No.88ブランド(13年熟成94プルーフ)」と「アンバー(10年熟成90プルーフ)」のような上位クラスの物から、「ケンタッキー・ドライ(5年熟成86プルーフのブレンデッド)」や「スピリット・オブ・トゥデイ(4年熟成80プルーフ)」といったエントリー・レヴェルまで、五つありました。90年前後に発行された幾つかのバーボン本によれば、88年2月に「スペシャル・リザーヴ」と「88」が発売され、89年に「アンバー」と「トゥデイ」がラインナップに加わったとされています。
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今となっては、このバーボンの情報をネットで検索しても殆ど出て来ません。そこで、バーボンのマーケティングに於ける常套句ばかりではあるのですが、首に掛かったタグに記載の紹介文を丸ごと訳しておきます。誤字と思われる箇所は勝手に修正して意味を通じ易くし、また概ね直訳ですが部分的に意訳もしました。

オールド・ケンタッキー・スペシャル・リザーヴ
ケンタッキー州は多くのことで有名です。ブルーグラス、サラブレッドの馬、そして何よりもケンタッキー・ストレート・バーボン・ウィスキー。地下の石灰岩層を通った豊富な湧き水に恵まれたネルソン郡は、古くからケンタッキー州の蒸留酒産業の中心地でした。そしてネルソン郡の中心にあるバーズタウンは1788年に設立され、「世界のバーボン首都」として広く知られています。
バーズタウンでのバーボン製造200周年(1788〜1988)の特別な記念として、オールド・ケンタッキー・ディスティラリーはオールド・ケンタッキー・スペシャル・リザーヴを提供することを誇りに思います。 間違いなく世界で最高のバーボン・ウィスキーです。
どのようにしてこのような良いバーボンを造ることが出来たのでしょうか? その答えは四つの要素から成ります。優れた原料、クラフトマンシップ、品質管理、そして時間。
我々は注意深く選び出した穀物とピュアなライムストーン・ウォーターという最高の素材から始めました。そして、同じ家系のマスターディスティラーが何世代にも渡り受け継いできたスキルとクラフツマンシップを駆使します。次に、些細な点まで細心の注意を払い、可能な限り最高の品質を提供できるよう生産量を厳しく制限するのです。そして最後に、この並々ならぬバーボンを焦がしたオークの新樽に貯蔵し、ゆっくりと完全に熟成するまで15年という長い歳月を待ちました。
そういう訳でお分かりでしょう。他に類を見ないブーケとテイストとキャラクターのバーボン、オールド・ケンタッキー・スペシャル・リザーヴの物語。
だからリラックスして、寛ぎながら、ゆっくりとこの本当に格別なウィスキーを飲んでみて下さい。オールド・ケンタッキー・スペシャル・リザーヴの楽しみは、それがケンタッキーの至高のバーボン・ウィスキーの成果、最高級の中の最高級、世界でも比類なき15年物バーボンであるという知識で更に大きくなる筈です。乾杯!
バーズタウンはまた1818年に建てられたローワン・ハウスの所在地としても有名で、ローワン家の従兄弟である著名なアメリカン・ソングライター、スティーヴン・フォスター作曲のよく知られた歌曲『ケンタッキーの我が家(My Old Kentucky Home)』で不朽の名声を与えられています。
オールド・ケンタッキー・スペシャル・リザーヴの出荷時に使用される一時的な木製ストッパーは、ウィスキーを15年間熟成する55ガロンのチャード・オーク・バレルのストッパーとして使用される種類の本物のオーク・バングと同じです。このバングは出荷中の漏れを防ぐようにバーズタウンの蒸留所でシールドされました。
ひとたびオールド・ケンタッキー・スペシャル・リザーヴが貴方の家に到着したら、バングは付属してある永続的なクリスタル・ストッパーと交換することが出来ます。その後は、液漏れを防ぐためデカンターを垂直にしておく必要があります。

オールド・ケンタッキーのシリーズで頂点となるスペシャル・リザーヴ15年は、パッケージも中身のプレミアム感を倍増させるように豪華でした。液体が入ったデキャンターは重厚な造りで凄く重みがあります。上掲のハングタグにストッパーがクリスタルとあるので、本体のほうも流石にクリスタル製でしょう(※追記あり)。更に外装はオルゴール付の木箱の物と、紙箱の物の2パターンありました。
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(紙箱版。写真提供K氏)

私の手持ちの木箱のオルゴールはゼンマイが壊れてるのか錆びてるのか動きませんでした。本来はハングタグでも言及されているスティーヴン・フォスターの『マイ・オールド・ケンタッキー・ホーム』が鳴ります。皆さんにお聴かせしたかったのですが、そういう訳にもいかないので、代わりに同曲のユーチューブ・リンクを貼っておきます。このバーボンを飲むなら、今宵の一曲はこれしかありません。同曲には数多の演奏と歌唱があり、私もユーチューブで数十曲は聴いてみましたが、このヴァージョンが最も好みでした。



My Old Kentucky Home
マイ・オールド・ケンタッキー・ホーム

The sun shines bright in the old Kentucky Home
太陽は燦然と輝く古きケンタッキーの家に
'Tis summer, the darkies are gay
夏が来て、はしゃぐ黒人たち
The corn top's ripe and the meadow's in the bloom
トウモロコシの穂先は熟し、牧草は生い茂り
While the birds make music all the day
鳥たちは音楽を囀る日がな一日

The young folks roll on the little cabin floor
若者たちは小さなキャビンの床を転がる
All merry, all happy, and bright
皆んな陽気に、愉快に、活発に
By'n by hard times comes a-knocking at the door
もうすぐ辛い時がやって来てドアをノックする
Then my old Kentucky Home, good-night
そうしたら我が古きケンタッキーの家に、さよならだ

Chorus
Weep no more, my lady
もう泣かないで、愛しき人よ
Oh weep no more today
おぉ、もう泣かないで今日は
We will sing one song for the old Kentucky Home
我らは一曲歌おう懐かしきケンタッキーの家のために
For the old Kentucky Home, far away
懐かしきケンタッキーの家のために、遥か遠くの

They hunt no more for the 'possum and the coon
彼らはもう狩らないオポッサムもアライグマも
On the meadow, the hill and the shore
草っ原でも、丘でも岸辺でも
They sing no more by the glimmer of the moon
彼らはもう歌わない朧な月明かりのもとでも
On the bench by the old cabin door
古いキャビンのドアそばのベンチでも

The day goes by, like a shadow o'er the heart
一日が過ぎ行く、影が心を覆うように
With sorrow where all was delight
喜びあるところ悲しみもあった
The time has come when the darkies have to part
時は来た黒人たちが別れねばならない時が
Then my old Kentucky Home, good-night
そうしたら我が古きケンタッキーの家に、さよならだ

Chorus

The head must bow and the back will have to bend
頭を下げてお辞儀して背中を曲げなきゃならん
Wherever the darkey may go
黒人はどこへ行くにも
A few more days and the trouble all will end
何日かしたら厄介事は全て終わり
In the field where the sugar canes grow
砂糖黍の実る畑での

A few more days for to tote the weary load
何日かしたらうんざりする重荷を運ばなくては
No matter, 'twill never be light
なんて事ない、決して軽くはないけれど
A few more days till we totter on the road
何日かしたらついに我らは道路でよろよろしてる
Then my old Kentucky Home, good-night
そうしたら我が古きケンタッキーの家に、さよならだ

Chorus


『ケンタッキーの我が家』もしくは『懐かしきケンタッキーの我が家』との邦題で知られるこの曲は、日本でもどこかしらでよく流れているので、殆どの日本人がメロディだけなら確実に知っていると思います。ケンタッキー・フライド・チキンのCMで使われたりしたことで広まったでしょうか。スティーヴン・フォスター作詞作曲によるこの曲はケンタッキー州の州歌として1928年から採用され、曲のファースト・ヴァースとコーラスはアメリカで最も長く継続的に開催されているスポーツ・イベントのケンタッキー・ダービーでルイヴィル大学のマーチング・バンドの演奏に合わせて会場に集まった観客全員で斉唱する伝統があります。ルイヴィル大学マーチング・バンドは1936年以来、数年を除いてこの曲を演奏して来ました。チャーチル・ダウンズで歌っているのは主に裕福な白人の観客であり、ファースト・ヴァースとコーラスのみに限れば、古き良き南部に対するロマンチックな郷愁や家を失った悲しみの個人的な共感を喚起するのかも知れません。我々日本人にしても、カントリーのアレンジや童謡としてこの曲を聴くと、どことなく陽気な印象を受けるか、「懐かしき」のタイトルやメロディに引っ張られて郷愁や懐かしさを感じるのではないでしょうか。しかし、曲を聞き進めると歌詞は南部讃歌どころか、実は家族と強制的に引き離された奴隷の嘆きであることに気付かされます。夫と妻、親と子を遠ざけた奴隷制への非難が根底にある切ない哀歌に聴こえて来るのです。

ペンシルヴェニア生まれのスティーヴン・コリンズ・フォスター(1826年―1864年)は、曲を演奏するのではなく作曲することで生計を立てようと試み、そして暫くの間成功したアメリカで最初のプロのソングライターでした。フォスター自身はいわゆる奴隷制廃止論者ではなかったようですが、「同調者」程度には看做されていた可能性はあります。1852年の3月に出版された奴隷制廃止論者ハリエット・ビーチャー・ストウの小説『アンクル・トムの小屋』はケンタッキー州の奴隷の窮状について書かれました。フォスターはこの小説に大いに影響を受け、後の作品のトーンを変えたとされます。さっそく彼はストウの小説に触発された歌詞を書き上げました。その作品は最初「プア・オールド・アンクル・トム、グッド・ナイト!」と名付けられましたが、最終的にはストウの小説への言及を削除し、名前を「マイ・オールド・ケンタッキー・ホーム、グッド・ナイト!」に変更します。おそらくストウの小説と同年の1852年頃に作詞作曲されたと見られ、1853年1月にニューヨークのファース, ポンド&カンパニーから出版されました。「マイ・オールド・ケンタッキー・ホーム、グッド・ナイト!」は急速に人気を博し、あっという間に数千部を売り上げたと言います。曲の意味は当初から争われていたらしいですが、家を失うというノスタルジックなテーマは多くの人々の共感を呼び、奴隷制廃止運動の一部からも支持を受けました。この曲は南北戦争中も人気を保っていたとされ、同曲がアメリカ全土に普及し人気を博したのは、戦争中に兵士たちがこの曲を場所から場所へと伝えたからだと考えられています。19世紀を通して人気があったこの歌のタイトルの縮小、「グッド・ナイト!」の脱落は世紀の変わり目に起こったそうです。
20世紀に入り、フォスターが亡くなって数十年を経て奴隷制度が非合法化されてからも『マイ・オールド・ケンタッキー・ホーム』はミンストレル・ショーの白人観客の間で人気がありました。しかし、歌詞の最も悲痛な部分は省略されることが多かったと言います。或いは歌詞中のアフリカン・アメリカンへの差別用語だった「darkies」は、「everyone」や「children」や「friends」に置き換えられたようです。直にこの曲はケンタッキー州の観光の賛歌となり、1904年のセントルイス万国博覧会で1万部の楽譜が配布されました。曲が本来持っていた反奴隷制の意味合いが薄れて行くと、当然のことながら演奏に対する反対意見が出て来ました。1916年にボストンのNAACPは『マイ・オールド・ケンタッキー・ホーム』を含む「プランテーション・メロディー」を公立学校で禁止することに成功し、1921年にはケンタッキー出身の黒人詩人ジョセフ・コッターが黒人の社会的進歩を強調した新しい歌詞を提案したりもしました。いつしかこの曲はケンタッキー州のシンボルとして扱われ出します。しかし時はまだ、人種差別的なジム・クロウ法の真っ只中。白人至上主義者の力が強化された時期でもありました。この時期、ケンタッキー州の多くの著名な白人の議員やジャーナリストやビジネスマンは、歌に描かれていた動産奴隷の歴史を覆い隠し、フォスターの歌をアンテベラムに於けるケンタッキーのロマンティックなイメージの象徴として採用するようになったとされています。そして1928年、ケンタッキー州議会はこの曲を「文明社会の中でケンタッキーを不滅のものにした」として公式の州歌にするのでした。
その後、1986年に一つの変更が加えられ現在に至ります。同年3月11日、訪米中の仙台キリスト教育児院の生徒達がケンタッキー州議会を訪れ、「darkies」という言葉を使用したオリジナルの歌詞で州歌を唱し、黒人議員を驚かせました。それが原因なのでしょうか、州議会によって州歌としての『マイ・オールド・ケンタッキー・ホーム』の歌詞は「darkies 」の代わりに「people」を使う決議案が採択されました。この曲は過去1世紀を通じて少なくない改訂や更新が行われましたが、だからこそアメリカ文化に影響を与える楽曲であり続け、その文化に深く根付き、アメリカの作詞作曲の進化に於いて重要な役割を果たしたと評されるのでしょう。今日でも『マイ・オールド・ケンタッキー・ホーム』は世界中で演奏されています。そしてケンタッキアンでないバーボン飲みにとっても、この曲が特別な一曲であるのは言を俟ちません。

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ハングタグでも触れられているように、フォスターの遠い親戚でケンタッキーの政治家ジョン・ローワンの邸宅が一般的にはこの「我が家」のモデルとされています。1795年に建設され始め1818年に完成したという歴史的な7501平方フィートの邸宅と周囲1200エーカーの農場は、邸宅が建設された時分、家に名前を付けるというイギリスの習慣を受け、現在では存在しない政党である連邦党に敬意を表して元々は「フェデラル・ヒル」と名付けられました。ローワンが所有していた時代には、この邸宅は地元の政治家たちの集会場となり、何人もの来賓を迎えたと言います。アメリカ全土で楽曲の人気が高まった後、フェデラル・ヒルはケンタッキー州に購入され史跡として指定されると、1923年7月4日に「マイ・オールド・ケンタッキー・ホーム」へと改名されました。スペシャル・リザーヴ15年のラベルに描かれているのがフェデラル・ヒルと言われるジョン・ローワンのマンション、即ち「マイ・オールド・ケンタッキー・ホーム」でしょう。ちなみに同じウィレット蒸留所のリリースしているローワンズクリーク・バーボンの名前の由来の小川も彼にちなんで名付けられています。
フォスターの歌にはジョン・ローワンのプランテーションを訪れた時のケンタッキーのイメージが明確に含まれているという説があります。フォスターの兄弟モリソンは1898年の手紙の中で、スティーヴンがフェデラル・ヒルを「時々訪れていた」と述べたとか。しかし、『マイ・オールド・ケンタッキー・ホーム』が作曲された頃にフォスターがこの農園を訪れていたことを示す現代的な証拠はなく、曲中のどこにもフェデラル・ヒルを特定する目印は含まれていません。有名な曲とフェデラル・ヒルとを繋ぐ伝説にも拘らず、おそらくフォスターはこの場所を訪れたことはなく、ジョン・タスカー・ハワード、ウィリアム・オースティン、ケン・エマーソン、ジョアン・オコンネルなどの伝記作家達は曲との関係について異議を唱えているとされ、なんなら「ケンタッキー」の名称の採用は語呂の良さで選んだのではないかとする説もあるそうです。

さて、そろそろ肝心の中身について。オールド・ケンタッキー・スペシャル・リザーヴ15年はKBDによりボトリングされました。リリース時期と熟成年数から考えると、おそらくは旧ウィレット原酒で間違いないでしょう。これ以上の情報は語るほどはなく、判明しているのは最低15年熟成されチャコール・フィルターを通過した(紙箱に記載)101プルーフのバーボンということだけ。しかし、SNS上でオールド・ケンタッキーは小麦バーボンと言っている人を見かけました。小麦バーボンだとしたら、おそらくシリーズ中、このスペシャル・リザーヴ15年とNo.88ブランド13年だけではないかと思いますが、どうでしょう? まさかアンバーも? 誰か仔細ご存知の方はコメントよりご教示下さい。
また、よく分からないのがリリースされた期間です。No.88ブランドはボトル形状と色の違う物が3種類あり、ある程度の期間流通していた気がしますが、スペシャル・リザーヴは一回限り、もしくは多くて二回くらいしかリリースされていないのではないかという印象があります。つまり88年だけか、或いは88年と89年だけとか? こちらも正確に把握している方がいましたらコメントを頂けると助かります。
では、この余りにもケンタッキーの刻印が深く余りにもバーズタウンらしさに溢れるバーボンを注ぐとしましょう。

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OLD KENTUCKY SPECIAL RESERVE 15 Year 101 Proof
推定1988年ボトリング。ほぼダークレッドと言っていいようなブラウン。濃密なキャラメル、ヴァニラ→メープルシロップ、古い木箱、メロンぽい接着剤、薬用歯磨き粉、炭、お婆ちゃんのスパイスキャビネット、黒糖、栄養ドリンク、タバコ。少しカビっぽく官能的な甘いアロマ。比較的ゆるい口当たり。パレートはオレンジゼストと渋柿。液体を飲み込んだ直後はハービー。余韻はメロンクリームソーダぽい甘味が感じられるが、それは思うよりあっさりと退いて行き、長熟らしい渋味が口蓋全体に残りつつ、オールドバーボンらしいオーク香が鼻腔に長く残る。
Rating:91.5/100

Thought:長熟バーボンはバレルに入っている期間が長いためウッディさが勝ち過ぎて甘味を感じにくい弱点があります。しかし、このバーボンは強い甘味を保ちながらタンニンの渋味とギリギリのところで調和し、ハーバルな風味もする長熟バーボン好きには堪らない逸品だと思います。個人的にはバーボンに渋みを欲しないので、決して好きな傾向の味わいではないのですが、これはこれで上手く熟成しているとは思いました。特に強烈なキャラメル香はハイライトであり、ほぼ満点です。味わいも渋みはあっても鋭い苦味のない点は良かったです。
で、件の小麦バーボンかどうかですが、これ単体で飲んでいる時点では正直分かりませんでした。口当たりと穏やかなスパイス感にそれっぽさを感じたくらいです。そこで比較のため、同じくKBDがボトリングしている長熟バーボンの一つ「オールド・ディスティラーズ・スペシャル・リザーヴ15年」をサイド・バイ・サイドで試飲してみました。すると全然違いました。まず香りはオールド・ケンタッキーの方が断然スイートなアロマです。そして味わいはかなり異り、オールド・ディスティラーズにはオールド・ケンタッキーにないライ・キックや爽やかなフルーツを感じたのです。あと、オールド・ディスティラーズの方が渋みもなく余韻はスッキリしており、なんとなく熟成が少し若そうな印象を持ちました。勿論、これは飽くまで個人的な感想であって「答え」ではありません。それに、たった二種類での比較に過ぎませんし、オールドボトル故のコンディションの差もあるでしょう。けれど、それらを差し引いても、オールド・ケンタッキー・スペシャル・リザーヴ小麦バーボン説は私には信憑性が高いような気がします。また、もしやオールド・ケンタッキー・スペシャル・リザーヴには15年以上の熟成古酒が含まれてるのではないか、なんて妄想もしてみたり…。飲んだことのある皆さんはどう思われたでしょうか? どしどし感想をコメントよりお寄せ下さい。
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Value:発売当時は20000円の小売価格でしたが、現在のオークション相場は10万円を超えています。15万近くで落札されてるのも見かけました。ウィレット蒸留所の人気が上がるにつれ、旧来のKBDがボトリングして日本へ輸出していたバーボンは、二次流通市場で年々高騰しているのです。もはや一部の奇特な人以外には手が出しにくいバーボンの一つがオールド・ケンタッキー・スペシャル・リザーヴでしょう。バーで見かけたら飲んでみるのをオススメします。


追記:記事を書き上げた後にフランス製のクリスタル・デカンターと判明しました。

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レジェンズ・オブ・ザ・ワイルド・ウェスト・ヒストリック・バーボンはカリフォルニア州バーリンゲイムにオフィスを置くアライド・ロマー/インターナショナル・ビヴァレッジのブランドで、おそらく80年代後半もしくは90年代初頭に日本市場向けに発売されました。その流通量の少なさからすると一回限りの販売か、または継続的(或いは断続的)にリリースされていたとしても極端に小さいバッチでのボトリングかと思われます。レジェンズ・オブ・ザ・ワイルド・ウェストの名の通り、ラベルには西部開拓史を彩った象徴的なヒーロー達の肖像が使われています。画像検索で把握できる限り、ラベルの人物にはキット・カーソン、ジェネラル・カスター、ダニエル・ブーン、デイヴィ・クロケット、ワイアット・アープ、ドク・ホリデイ、ルイス&クラーク、ジェロニモ、エイブ・リンカーン、ジョージ・ワシントン、バッファロー・ビルなどの種類があるように見えました。間違っていたらすみません。あともう一人いると1ケース12ボトルでちょうどピッタリだと思うのですが、誰なのでしょう? どうしても画像検索に出て来なくて…。ご存知の方はコメントよりお知らせ頂けると助かります。それは偖て措き、こうした同じブランドの名の元に異なる人物の写真を使用するコレクターズ・シリーズ物はアライド・ロマーの得意技?であり、レジェンズ・オブ・ザ・ワイルド・ウェストと同時代の荒くれ者やお尋ね者を揃えた「アウトロー」を筆頭に、名前そのままにギャングやマフィアをフィーチャーした「ギャングスター」、黒人ミュージシャンを取り上げた「ジャズクラブ」や「ブルースクラブ」、他にも「R&B」や「ロックンロール」や「USAベースボール」などがありました。これらのブランドの中身の品質は様々でしたが、レジェンズとアウトローとジャズクラブの長期熟成物が頭一つ抜け出たプレミアム製品だったように思います。

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(画像提供Bar FIVE様)

さて、そんなレジェンズ・オブ・ザ・ワイルド・ウェストには12年熟成96プルーフと15年熟成114プルーフのヴァリエーションがありました。ボトリングはKBDが行っています。日本語でレジェンズを検索した時に出てくる情報ではヘヴンヒル原酒と言い切られている場合もありますが、基本的にKBDは秘密主義なので中身のジュースについての詳細は一般に明かされていません。一説には複数の蒸留所の原酒をブレンドする製法で造られているとされています。どこかで旧ウィレット原酒とヘヴンヒル原酒のミックスと見かけたような気もするのですがうろ覚えです…。レジェンズの発売年代が80年代後半か90年代初頭で正しいのならば、熟成年数をマイナスするとまだ旧ウィレット蒸留所が稼働していた時期に当たるので、その可能性は無きにしも非ずでしょう。何処の蒸留所の原酒であれ、KBDのストックをエヴァン・クルスヴィーンが選んでバッチングしたのは間違いないと思います。
ところで、日本人にとっては超熟バーボンの母とも言えそうな存在である伝説のエクスポーター、アライド・ロマーの社長マーシィ・パラテラがどこまで関与しているのか気になるところですよね。彼女もバレルを選んでいたのか? それともエヴァンが選び造り上げたものを単に購入しただけなのか? 或いは両者の共同作業なのか? まあ、少なくとも試飲はしてるでしょうし、プロデューサーとして最終的な決定はしてる筈。何れにせよ日本人の感覚や興味に沿ったブランドを数多く作成したマーシィには拍手しかありません。レジェンズ・オブ・ザ・ワイルド・ウェストやアウトローは、西部劇やアーリーアメリカン・カルチャーの好きな人には堪らない魅力のあるラベルです。日本人のアメリカへの憧れをダイレクトに刺激してくれます。
ではでは、ここらで飲んだ感想になるのですが…。

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LEGENDS OF THE WILD WEST HISTORIC BOURBON 15 Years Old 114 Proof
実はこれ、今回のバー遠征の最後の一杯でした。お酒に弱い私にとってバレルプルーフは少々キツいので最後に残しておいて注文したのですが、正直すでにかなり酔っており、味がよく分からなかったのです(笑)。しかし、度数の割にスムーズなのは分りました。まろやか系な印象。あと、けっこう渋みも感じました。何となくスティッツェル=ウェラーに近い味わいに思ったのですが、皆さんはどう思うでしょうか? 飲んだことのある方はどしどしコメントお寄せ下さい。
Rating:88/100


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(ジョージ・アームストロング・カスター。彼の評価はアメリカ白人の英雄とも汚点とも扱われた。しかし、彼の写真が使われたラベルのバーボンの評価は絶対的に賛美される。)

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